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	<title>フランスの恋愛 &#8211; フランスシャポー</title>
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	<description>パリ移住経験のあるルバンがフランスの情報をお届けします。</description>
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		<title>17世紀フランスの歴史映画ーバロックな恋愛とは？</title>
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		<pubDate>Wed, 29 Apr 2020 09:39:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランスの恋愛]]></category>
		<category><![CDATA[フランス]]></category>
		<category><![CDATA[映画]]></category>
		<category><![CDATA[歴史]]></category>

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		<description><![CDATA[今日は2020年4月29日。 実家に帰省することも見送ったほうがいいとの政府の勧告があり、こんなに静かなゴール...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>今日は2020年4月29日。</p>
<p>実家に帰省することも見送ったほうがいいとの政府の勧告があり、こんなに静かなゴールデンウィークはこれまでも、今後もないことでしょう。（そうであることを祈ります）</p>
<p>一方では、これまでにないほど忙しい方々もいらっしゃるわけで、その方々に対して感謝をしつつ、家にいて負担を増やさないように心がけたいと思います。</p>
<p>この時期、フランス旅行を考えていて予定がキャンセルされた方もいるかもしれません。</p>
<p>今の時期はフランスでも緑が青々していて、でもそこまで暑くなく、こんなに素敵な時期はない、と言う頃ですよね。</p>
<p>でも日本もやっと気候が穏やかになってきました。今は、考えようによっては、普段できないことができる時期です。</p>
<p>例えば家にいつつ、フランス<strong>映画</strong>を見ながら、フランスの歴史に触れるなど・・・・。</p>
<p>ここでは17世紀フランス,つまりバロックの時代を舞台にした興味深い歴史映画を３つ紹介したいと思います。</p>
<p>取り上げるのは『巡り逢う朝』『恋こそ喜劇』『シラノ・ド・ベルジェラック』の３本の歴史映画です。</p>
<p>これらは、フランス人の恋愛観を知るのにとっておき、とも言える歴史映画です。</p>

<h2>バロック音楽のすすめー『巡り逢う朝』</h2>
<p>バロックとは17世紀ヨーロッパに主流となった芸術様式です。バロックとはもともと「歪んだ真珠」という意味があるそうです。あと「極端な」「誇張した」などの意味も。</p>
<p>バロック様式とは、その前のルネッサンス様式の反動でした。ルネッサンス様式は規則正しさ、直線、などの特徴がありましたが、その次のバロック様式は、それとは真逆な大げさで、不規則な形が主流となったのです。</p>
<p>代表的なバロック様式と言えば、ヴェルサイユ宮殿です。</p>
<p>『巡り逢う朝』（1991）はこのバロック時代を舞台とした歴史映画です。時代は1680年頃で、背景にはもちろん、ヴェルサイユ宮殿を建てたルイ14世による強い王権国家があります。</p>
<p>ただこれはあくまでも歴史背景であって、主題ではありません。この時代に宮廷に仕えるという世俗的な出世欲を捨て、ひたすら亡き妻を思い、二人の間にできた二人の若い娘を育てる寡夫の話です。</p>
<p>寡夫は稀に見る音楽家で、でも宮廷に仕えるというオファーすら拒絶して、ひたすら孤独に音楽の道を邁進します。</p>
<p>まあ設定から言えば、３つの歴史映画の中でもっとも地味かもしれません。</p>
<p>ただ淡々と描かれる辛い人生に対して、それを和らげるべく一貫して流れてくるのがバロック音楽です。</p>
<p>映画の物静かさによってバロック音楽の良さがより際立っています。</p>
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<p style="text-align: center;">By Source, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=20609576</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>現在わたしたちが見る映画に使われる音楽の多くは現代音楽、もしくはロマン主義の時代の音楽です。普段バロック音楽を聞くことはありません。</p>
<p>リュートなどの楽器が使われているバロック音楽がこの<strong>歴史</strong>映画の聞きどころです。わたしたちには馴染みのない音楽であるのにかかわらず、これらの音楽を聞いていると、思いの外気分が落ち着きます。</p>
<p>それは時間に急かされて生きている現代人とは違う時間の流れの中でできた音楽だからでしょう。その意味でわたしたちを異次元の世界に連れていってくれます。</p>
<p>映画としての見所は、ジェラルド・ドュパルドゥーというフランスの国民的俳優の息子のギヨームが若くイケメンの主人公を演じているところでしょうか。</p>
<p>父親のジェラルドがナレーションをし、主人公の晩年も演じています。親子が演じているところがフランス人を喜ばせました。</p>
<p>残念ながらその後ギヨームは若くして亡くなってしまいました。</p>
<p>原因はバイク事故の後の手術による感染が悪化してしまうという、普通だったら避けられるような、残念な原因によるものでした。</p>
<p>それもこの歴史映画になんとも言えない悲哀さを与えています。</p>
<p>田舎の単調な生活の中で、主人公の若き音楽家は寡夫の娘の一人と恋仲になります。</p>
<p>しかし彼は最終的にはこの家族を離れ、ヴェルサイユ宮殿のオーケストラに入っていきます。そして二人は別れ、娘は悲しみのあまり病気になり、亡くなってしまいます。</p>
<p>ちなみに恋に破れた結果、美しく麗しい若い女性が憔悴し亡くなってしまう、というパターンはフランス映画ではよく見るパターンです。</p>
<p>17世紀フランスのエリートだった貴族の暮らしぶりも見所です。考える映画ではなく、感じる映画。好きか嫌いかが分かれる歴史映画でもあります。</p>
<p>ちなみにバロック音楽に興味がある方は、映画とは関係ありませんがこちらをご覧ください。</p>
<p><iframe width="728" height="546" src="https://www.youtube.com/embed/kX7dHGdVv7E?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></p>
<h2>『モリエールー恋こそ喜劇』</h2>
<p>『巡り逢う朝』が物悲しいトーンだとすれば、それとは反対にコミカルなシーンによって思わず笑ってしまうシーンが多いのが『恋こそ喜劇』です。</p>
<p>この歴史映画は本当に笑えてしまいます。それもそのはず。</p>
<p>17世紀フランスを代表する喜劇作家モリエールの人生について扱った歴史映画だからです。</p>
<p>モリエールの空白とされる青年期に、その後の名作を生むきっかけとなる恋愛があったと仮定した、彼の青年期についてのフィクションです。</p>
<p>売れない作家、世に認められない作家だったモリエールは、彼からこっそりと喜劇について学びたい金持ちの商人、ジョルダン氏のところに「末娘の教育係」として居候になります。</p>
<img class="size-medium wp-image-1434 aligncenter" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/Moliere_film_2007-225x300.jpg" alt="" width="225" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/Moliere_film_2007-225x300.jpg 225w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/Moliere_film_2007.jpg 263w" sizes="(max-width: 225px) 100vw, 225px" />
<p style="text-align: center;">By Source, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=15472359</p>
<p>ジョルダン氏の妻エルミールは、モリエールの作品とは知らずに彼の書いたものを絶賛し、モリエールとエルミールは不倫の関係になります。</p>
<p>不倫といっても今日日本人が想像するようなニュアンスではありません。</p>
<p>中世の領主（つまり上司）の妻に対して騎士が一方的に精神的愛を捧げたことがフランスにおける恋愛の歴史的ルーツです。</p>
<p>この歴史映画もこの流れを汲んでおり、恋愛相手は社会階層的には自分よりも上の年上の既婚女性です。</p>
<p>17世紀フランスの上流階級でも結婚は家と家の間の政略結婚が通常で、二人の人間の感情と思考の関わりによる真の恋愛感情というのは、ある程度人生経験を経た年齢の女性との不倫以外にはありえませんでした。</p>
<p>なぜなら若い女性がこのような体当たり的な体験をしてしまうと、『巡り逢う朝』のような結果になってしまう可能性があるからです。</p>
<p>この話はフィクションですが、17-18世紀のフランスでは、上流階級の女性の卓越した文学的感性によるサポートによって、多くの作家が誕生した、というのは歴史的事実です。</p>
<p>例えば「シンデレラ」や「美女と野獣」などのおとぎ話を残した作家ペローは貴族女性が自宅で開いていたサロンに出入りして、卓越した感性を備えた彼女たちとの交流や会話から刺激を受けました。</p>
<p>庶民の話を題材に書かれたドイツのグリムと比べると、フランスのペローが書いた童話は同じ題材を扱っているのにかかわらずエレガントで上品なのはそのような理由です。</p>
<p>『恋こそ喜劇』はコミカルな場面が多いです。例えばモリエールがジョルダン氏に馬を演じるところを教えますが、見ているだけで笑えてしまいます。</p>
<p>結末は『巡り会う朝』と同様、悲恋で終わります。でも当事者たちはわきまえているため見ている側も悲しくなりません。</p>

<h2>『シラノ・ド・ベルジェラック』</h2>
<p>17世紀フランスバロックの時代を扱った３つ目の歴史映画は『シラノ・ド・ベルジェラック』です。</p>
<p>主演は『巡り逢う朝』と同じジェラルド・ドュパルドゥーです。</p>
<p>『シラノ・ド・ベルジェラック』はもともと戯曲です。17世紀フランスに実在した剣豪作家、シラノ・ド・ベルジェラックを主人公としています。</p>
<p>主人公の『シラノ・ド・ベルジェラック』は、哲学者であり、理学者であり、詩人、剣客、音楽家と多彩ですが、類まれな醜い容姿に深いコンプレックスを持っています。</p>
<p>映画では異常に大きい鼻が特徴です。ヒロインのロクサーヌは、シラノのいとこで幼馴染です。若く明るい美女。</p>
<img class="size-medium wp-image-1433 aligncenter" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/Cyrano1990-206x300.jpg" alt="" width="206" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/Cyrano1990-206x300.jpg 206w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/Cyrano1990.jpg 262w" sizes="(max-width: 206px) 100vw, 206px" />
<p style="text-align: center;">https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=4739926</p>
<p>ロクサーヌは自分を一方的に愛するシラノを「お兄様」として慕う一方で、シラノの友人の美青年クリスチャンに恋をします。</p>
<p>容貌は美しいが文才のないクリスチャンは、シラノのサポートによって手紙や会話でもロクサーヌを魅惑し、二人はめでたく結婚。しかしまもなくクリスチャンは戦争で亡くなり、ロクサーヌは未亡人となります。</p>
<p>そして晩年までシラノとの交流を続けたロクサーヌはシラノが亡くなる時自分を才知によって魅惑した文才の持ち主が、クリスチャンではなくシラノだったことに気付きます。</p>
<p>でも「時すでに遅し」こちらも悲恋です。</p>
<p>この映画の見所は、シラノ・ド・ベルジェラックを演じるジェラルド・ドュパルドゥーの名演です。醜い外観に宿る美しい心が際立ちます。</p>
<p>彼はロクサーヌに対する深い愛を、クリスチャンを通じて、ロクサーヌに伝えます。ロクサーヌのクリスチャンとの愛が成就するように、自分の気持ちを押し殺して相手に尽くします。</p>
<p>シラノ・ド・ベルジェラックの助けなく、言葉に何の才覚もないクリスチャンに対して、ロクサーヌは興ざめをしてしまう場面があります。ロクサーヌはイケメンの外観と言葉に表現された美しい感情を天秤にかけた時、実は後者に惹かれます。</p>
<p>もしシラノ・ド・ベルジェラックにあそこまで自分の外観に対するコンプレクスがなかったら、二人の愛は成就していたかもしれません。外観より中身の方が重要なのです。フランスには「彼女は美しい、でも彼女はバカだ」ということわざもあります。</p>

<h2>最後に</h2>
<p>ここでは17世紀のバロックフランスを舞台とするフランスの歴史映画を３つ紹介しました。</p>
<p>話はそれぞれに異なるのですが、映画ポスターを並べると、同じような傾向があることがわかります。なぜかどれも自然が占める割合が大きく、中心となるのは男性です。</p>
<p>エリート社会で繰り広げられる歴史映画。３つの歴史映画ではどれも美しい恋愛シーンが描かれていますが、それらはどれも続きません。</p>
<p>さらにバロックの恋愛には常に芸術が関わっています。『巡り逢う朝』では音楽、『恋こそ喜劇』では喜劇、そして『シラノ・ド・ベルジェラック』も文才です。</p>
<p>わたしたち現代人は、ハッピーな恋愛感情を結婚に押し込めて永遠のものとしたい、という願望を持っています。</p>
<p>このような思い込みはハリウッド映画などにも表現されていますが、今日紹介したフランスの歴史映画からは、そのようなことは不可能だ、とのメッセージが読み取れます。</p>
<p>こうした文化背景を持つフランス人というのは恋愛に対して、現実的で冷徹な視線を持っているのかもしれません。</p>
<p>最後にこれらの３本の歴史映画の時代背景となった17世紀という時代についても少し説明しておきます。</p>
<p>一般に17世紀は「危機の時代」と言われています。ヨーロッパ各地では政治的危機や戦争が頻発し、農民の反乱が起き、人口も少なくなりました。</p>
<p>おまけに気候変動もあって住みにくい時代だったそうです。</p>
<p>上層階級の貴族の男性は度重なる戦争に兵士として出かけていかなくてはなりません。それこそ命がけの人生です。</p>
<p>そんな中、17世紀<strong>フランス</strong>では貴族と国王の関係が徐々に変化し、貴族たちはパワーを失うとともに、この時代から徐々に商人たちが経済力を背景に力を増していきます。このように経済的にも転換期でした。</p>
<p>それぞれの映画でも貴族出身の人、商人の家の人などが出てきて、マナー、振る舞いや価値観が違ったりします。フランスはイギリスと異なり、貴族階級がなかなか商人たちを仲間とすることを拒み両者は異なる社会グループとして存在し続けました。</p>
<p>登場人物が貴族か商人かを意識して見るだけでも面白いでしょう。</p>
<p>死と裏腹の人生、自分が愛する人と結婚できない人生、愛する人を死で失ってしまう人生、身分が高くとも、お金があっても何かと苦しいことが多い世の中を生きる中で、束の間の真実の愛が綺羅星のように輝いていたのでしょう。</p>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>フランスのLGBT―芸術との深〜い関わり</title>
		<link>https://francechapeau.com/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9-lgbt-%e8%8a%b8%e8%a1%93/</link>
		<pubDate>Wed, 29 Apr 2020 01:36:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランスの恋愛]]></category>
		<category><![CDATA[LGBT]]></category>
		<category><![CDATA[フランス]]></category>
		<category><![CDATA[芸術]]></category>

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		<description><![CDATA[LGBTとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay (ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual (...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>LGBTとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay (ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual (バイセクシャル、両性愛者)、Transgender (トランスジェンダー、性別越境者)の頭文字を取ったもので、セクシャル・マイノリティーの総称です。</p>
<p>今回はフランスの<strong>LGBT</strong>の現状についてご紹介します。芸術活動と深い関係があるのがフランスのLGBTの特徴です。</p>

<h2>LGBTについて</h2>
<p>LGBTはもともと英語から来たものですが、フランス語でもLGBTとなります。（Lesbiennnes, Gays, Bisexuels, Transgenres）</p>
<p>14世紀にgayというのは「幸せ、楽しい、心配がない」などの意味がありました。gayは1890年代に入ると、性的にゆるい＝楽しい、という意味から次第に売春宿を意味するようになりました。</p>
<p>その後英語でもフランス語でもgayは男性の同性愛者を意味するようになりました。</p>
<p>一方1940年代にhomosexuelという言葉も誕生しました。こちらは医学的意味合いが強く、どちらかと言えばgayのほうが言葉として気軽な印象があります。</p>
<p>今日日本やフランスなどではLGBTによって「性はグラデーション」という考え方が一般化しました。</p>
<p>つまり性について考えるとき単なる二項対立のオス、メスではなく、それらの間に横たわる多様なニュアンスを重視するようになったのです。</p>
<p>わたしたちのセクシアリティーは３つの要素で構成されていると言われています。</p>
<p>それらは「体の性」、「心の性」、「好きになる相手の性」で、その組み合わせによって個々人の様々なセクシュアリティーが想定されます。</p>
<img class="size-medium wp-image-1405 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-29-10.03.43-300x138.png" alt="" width="300" height="138" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-29-10.03.43-300x138.png 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-29-10.03.43-768x354.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-29-10.03.43-1024x472.png 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-29-10.03.43-728x336.png 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>日本でも近年LGBTは注目を浴びているのはご存知の通りです。</p>
<p>タレントのはるな愛さんやマツコ・デラックスさん、一ノ瀬文香さんなど芸能人の人もカミングアウトしています。</p>
<p>日本政府はいじめ対策として2017年にLGBTの生徒を保護する政策を打ち出しています。</p>
<p>（Tokyo Rainbow Pride 2020から）<a href="https://tokyorainbowpride.com/lgbt/">https://tokyorainbowpride.com/lgbt/</a></p>
<p>2015年に渋谷区議会ではLGBTを対象として「パートナーシップ証明」の発行が可決されたことは記憶に新しく、それ以来いくつかの市町村でLGBTに対する同様な動きがあります。</p>
<p>しかし現状では日本ではLGBTのパートナーシップについて法的な拘束力はありません。</p>
<h2>LGBTの法的認知はパートナーシップから</h2>
<p>日本と異なりフランスではLGBTのパートナーシップは法的に認知されています。それがフランスと日本の一番の違いでしょう。</p>
<p>フランスでは1999年からすでに異性間のカップルでもLGBTでも民事連帯契約、いわゆるPACSと呼ばれるパートナーシップや同棲が認められるようになりました。</p>
<p>しかしPACSは結婚ほどの法的保障をもたらすものではありませんでした。</p>
<p>一方フランスの国民議会は2012年に初めて同性婚についての法案を議論しましたが、他のヨーロッパの国々以上に強い反対があったと言われています。</p>
<p>それは従来同性愛を強く禁止するカトリック教会の影響が強いお国柄のせいでもありました。</p>
<p>それでも同性婚はフランス革命以来キリスト教の社会的影響を払拭しようとした左派の伝統をくんだ社会党のオランド大統領のもと2013年に合法化されました。</p>
<p>翌年フランスでは24192の結婚届が提出されましたが、そのうち同性婚は10522件の４、4パーセントに登り、またそのうちの46パーセントはレズビアンの同性婚でした。</p>

<h2>フランスでは左翼政権がLGBTの社会的認知を促進</h2>
<p>歴史を振り返るとフランスでもLGBTは長い間政府から弾圧されてきました。</p>
<p>それでも最後にLGBTに死刑が執行されたのは1750年のことでした。フランス革命が始まるほぼ50年前のことです。</p>
<p>フランス革命後に制定された立憲君主制国家のもと、公私の区別をわきまえることを前提として私的行為としての同性愛は市民の自由となりました。</p>
<p>この立憲君主制国家は今日につながる市民権の多くを生み出したことで知られています。たとえばユダヤ教などのカトリック教以外のそれまで弾圧されていた宗教の自由もヨーロッパでいち早くこの時点で認められました。</p>
<p>ちなみにこの時離婚の自由も認められました。</p>
<p>LGBTの市民権も「おおっぴらにしない」ということを前提に認められました。<img class="size-medium wp-image-1410 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/flower-field-250016_1920-300x217.jpg" alt="" width="300" height="217" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/flower-field-250016_1920-300x217.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/flower-field-250016_1920-768x556.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/flower-field-250016_1920-1024x741.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/flower-field-250016_1920-728x527.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>それから再度<strong>フランス</strong>で同性愛が犯罪となったのは第二次世界体制下親ナチス政権として誕生したヴィシー政権の時代でした。</p>
<p>ヴィシー政権はフランス革命の価値観を否定してそれ以前のいわゆるアンシャンレジームの価値観を復興させようというもので、カトリック教の影響が復活しました。</p>
<p>第二次世界大戦後もLGBTに対する事情はそれほど変わりませんでした。</p>
<p>1960年代にLGBTは公共秩序を乱すものであるとしばしば糾弾されました。</p>
<p>1983年にLGBTなどを除外するいわゆる「良俗」の概念が取り除かれましたが、それもミッテラン大統領率いる社会党政権でした。</p>
<p>同性愛を含めてPACSによってパートナーシップを規定することが一般化するとともに、今度はLGBTに対する社会的偏見が糾弾されるようになっていきました。</p>
<p>そして2013年に社会党の大統領のイニシアティブによって同性婚が合法化されました。</p>
<p>歴史を振り返って見ると、フランス社会におけるLGBTの認知は確実に左翼政権によって推進されました。</p>
<p>フランス社会におけるLGBTの認知とは政治的価値と表裏一体ということです。つまり今日でもLGBTに反対し続ける人（政治的保守派）が存在する、ということです。</p>
<p>日本のようにいつのまにか社会がおしなべて認知していた、ということはありません。そのためにこの問題についていつまでも議論を続ける余地があります。</p>

<h2>芸術とLGBT:『アデル、ブルーは熱い色』</h2>
<p>日本でもLGBTを取り上げた『おっさんずラブ』などのドラマ、映画が大ヒットしましたが、フランスでも近年LGBTを描いた映画が増えいます。</p>
<p>映画『イブ・サンローラン』はファッションデザイナーのサンローランと彼の恋人の間の愛と別れを描いてヒットしました。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-1403 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.58.27-278x300.png" alt="" width="278" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.58.27-278x300.png 278w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.58.27-768x830.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.58.27-728x786.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.58.27.png 848w" sizes="(max-width: 278px) 100vw, 278px" />一方レズビアンの愛を描いたフランス映画の代表作の一つとして『アデル、ブルーは熱い色』があります。</p>
<p>この映画は2013年に封切られており、それはフランスで同性愛婚が認められた年でした。</p>
<p>こちらに日本での公開の時の紹介があるので興味があればご覧ください。</p>
<p><iframe width="728" height="410" src="https://www.youtube.com/embed/1kDNChFzkco?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></p>
<p>この映画はまず長い。３時間も続きます。激しい性的シーンのためにフランスでは12歳未満は禁止、アメリカでは18歳未満は禁止の映画です。</p>
<p>この点が子供にも好かれる淡いプラトニックラブを描いた『おっさんずラブ』との大きな違いでしょうか。<img class="size-medium wp-image-1402 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.59.32-300x294.png" alt="" width="300" height="294" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.59.32-300x294.png 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.59.32-768x753.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.59.32-1024x1005.png 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.59.32-728x714.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-28-21.59.32.png 1482w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>レズビアンの愛は「特別な友情」(amitié particulière)という言葉で表現されています。</p>
<p>フランス人にとって、友情と愛の間にもグラデーションがあることが感じられます。</p>
<p>この映画の原作はグラフィックノヴェル（漫画）です。</p>
<p>そのようなものが映画化されたものがカンヌ映画祭のパルムドール賞などの栄誉ある映画賞を複数受賞した、というのもこれまでに例をみないことでした。</p>
<p>このフランス映画はいろいろな意味で「型破り」です。</p>
<p>でも芸術の一部と捉えられるところがフランスのLGBT的かもしれません。</p>
<h2>LGBTを公表したフランスの有名人</h2>
<p>フランスでは同性愛というと芸術家のイメージが強い気がします。小説や映画などでは芸術家の並外れた感性の一部として同性愛が描かれることが頻繁にあります。</p>
<p>イブサン・ローランの例もそうですし、先ほど紹介した映画『アデル』もアデルと画家のエマの間の恋愛と別れを描いているという意味では芸術に深く関係したテーマとなっています。</p>
<p>またLGBTを公表したフランスの有名人は圧倒的に芸術家が多い、というのもLGBT＝芸術というイメージを強めています。</p>
<p>男性では、作家のマルセール・プルースト、アンドレ・ジードや哲学者のミッシェル・フーコー、学者のピエール・ボルドューやローラン・バルテなど。女性ではフランソワ・サガン。</p>
<p>フランスにはLGBT＝芸術家や学者としてのステータスシンボル、という側面があります。</p>
<p>ここに何よりも芸術を尊ぶフランスのお国柄が反映されています。</p>
<p>しかし現実のフランス社会においては、LGBTは決して芸術家や学者に限られているわけではありません。実際にはLGBTには様々なタイプの人がいるという意味では日本と同じです。</p>
<p>ちなみに日本におけるLGBT人口の割合は8パーセントで、それはAB型の血液を持った人よりも多いのです。</p>
<h2>ポピュリズムとLGBT</h2>
<p>フランス社会においてLGBTは日本以上に社会的、法的に認知されている存在です。同時に社会や経済の行きづまり感が強まる中、LGBTに対する世間の見方は年々厳しさを増しつつあることもまた事実です。</p>
<p>アメリカではオバマ大統領がLGBTの人権擁護を促進した後、トランプ大統領が彼らの人権をもろに否定するような政策を次々に打ち出しています。</p>
<p>人権を重んじるフランスの現政権がこのような立場を取ることはありえません。</p>
<p>ただ現在フランスには極右政権（国民戦線）を支持する人が多く、ポピュリズムの波が押し寄せています。彼らは移民やマイノリティーに対する差別意識が強いため、LGBTへの差別感情も否定できないでしょう。</p>

<h2>最後に</h2>
<p>ここではフランスにおけるLGBTの状況について簡単にご紹介しました。</p>
<p>日本とは違ってフランスの歴史を振り返った時カトリック教の影響が強く、それがLGBTの社会的認知に対しても大きな影響を及ぼしていることを指摘しました。</p>
<p>同性婚が合法化した、ということは社会の世俗化を目指したフランス革命の精神がフランス社会に深く根付いたことを示しています。</p>
<p>フランス社会ではLGBTは一筋縄ではいかないテーマです。そこには宗教が絡んでいるため、フランス革命の時代と同様に現代でもカトリック教を大事にしたいフランス人からは反発を受けます。<img class="size-medium wp-image-1408 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/pride-3475043_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/pride-3475043_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/pride-3475043_1920-768x512.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/pride-3475043_1920-1024x683.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2020/04/pride-3475043_1920-728x485.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>最後にフランスでは近年庶民にとっては社会、経済的に危機的な状況が続いており、彼らのLGBTに対する差別意識は強まる傾向にあります。</p>
<p>それでも<strong>芸術</strong>大国フランスでは美しいものを生み出す芸術家に対する社会的尊敬の念が強く、同性愛は彼らのステータスシンボルのようにもみなされています。</p>
<p>芸術というのは人生を豊かにする、というコンセンサスがあるために人々はLGBTの芸術家を個性として受け入れやすいのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>ブリジット・マクロンー年上妻、マクロン大統領夫人のたくみな夫操縦法</title>
		<link>https://francechapeau.com/%e3%83%9e%e3%82%af%e3%83%ad%e3%83%b3%e5%a4%a7%e7%b5%b1%e9%a0%98-%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e4%ba%ba%e5%a5%b3%e6%80%a7-%e7%b5%90%e5%a9%9a/</link>
		<pubDate>Wed, 26 Jun 2019 09:21:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランスの恋愛]]></category>
		<category><![CDATA[マクロン大統領.フランス人女性.結婚]]></category>

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		<description><![CDATA[フランスのマクロン大統領の妻ブリジットさんが、大阪で開催されるG20に出席する夫に伴って、日本に来日します。 ...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>フランスの<strong>マクロン</strong>大統領の妻ブリジットさんが、大阪で開催されるG20に出席する夫に伴って、日本に来日します。</p>
<p>ブリジットさんはどんなフランス人女性なのでしょうか。</p>
<p>マクロン大統領が就任して以来、ブリジットさんはほとんどインタビューに応じません。</p>
<p>慎重に沈黙を保つことによって、大統領としての夫のイメージに傷をつけないよう配慮するブリジットさん。</p>
<p>それでも本国フランスではブリジットさんについての伝記、ドキュメンタリーなどが後を絶たないほど、人々の関心を集めています。</p>
<p>ブリジットさんのことを「小説の主人公」などと呼ぶメディアもあるくらいです。</p>
<p>ここではフランスのテレビ番組、書籍などを参考にして、謎に包まれたブリジットさんというフランス人女性がどんな女性で、どうやって生涯の愛、結婚にたどり着いたのか、についてご紹介します。</p>
<h2>15歳の高校生が39歳の女性教師に恋をした</h2>
<p><img class="size-medium wp-image-1271 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/theatre-430552_1920-300x205.jpg" alt="" width="300" height="205" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/theatre-430552_1920-300x205.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/theatre-430552_1920-768x526.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/theatre-430552_1920-1024x701.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/theatre-430552_1920-728x498.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />ご存知の通り、ブリジットさんとマクロン大統領の関係が注目を浴びる一番大きな理由は2人の年齢差です。ブリジットさんはマクロン大統領よりも24歳年上です。</p>
<p>2人が出会った状況についてはよく知られています。</p>
<p>高校の国語教員（つまりフランス語の先生）だったブリジットさんが指導していた演劇活動に生徒としてマクロン氏が入会しました。二人は演劇の台本を一緒に書いていて恋に陥りました。</p>
<p>ブリジットさん曰く、「金曜日の夕方にふたりで書いて、土曜日が始まると、次の金曜日を待っている自分がいたの。なぜだろう。この気持ち・・・わからない。わたしにはとんでもないことに思えた。この感情に必死で抗おうとした。」(elle france)</p>
<p>当時のブリジットさんはすでに社会的な地位が確立した大人の女性。「高校教師、既婚、３人の子供の母」でした。生徒に恋をするなんてご法度でした。</p>
<h2>マクロン大統領に出会う前のブリジットさんー典型的な上流階級の女性</h2>
<p>ではブリジットさんはどのような家庭環境に育ったフランス人女性なのでしょうか。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-1276 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/black-coffee-1867753_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/black-coffee-1867753_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/black-coffee-1867753_1920-768x512.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/black-coffee-1867753_1920-1024x683.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/black-coffee-1867753_1920-728x485.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />ブリジットさんは、アミアン市という地方都市に生まれ育ました。実家は裕福なチョコレートメーカー、マカロンのメーカーとして有名です。</p>
<p>ブリジットさんはいわゆるブルジョワの裕福な育ちで、21歳で同じく裕福で後に銀行家となる夫と結婚しました。</p>
<p>夫は仕事に忙殺され、ブリジットさんは３人の子供を産み育てる伝統的な主婦でした。</p>
<p>ちなみに主婦、というのは当時のフランス社会において珍しい存在になりつつありました。戦後フランスでは女性が働きに出ることが一般化しつつあったからです。</p>
<p>ブリジットさんが属していた上流階級では、まだ結婚、家族観にはキリスト教に根付いた保守的な空気が流れていたのでしょう。</p>
<p>また経済的理由からブリジットさんは働く必要がなかったのでしょう。</p>
<h2>ブリジットさん　働き始める</h2>
<p>子供がある程度大きくなりました。夫は相変わらず忙しい。そんな生活の中で、ブリジットさんは社会との接点を求めます。</p>
<p>そして36歳で私立の中学校の国語教員として就職します。ブリジットさんが選んだ中学、高校はすべて宗教色のない公立の学校ではなく、キリスト教系の私立の良家の子女のための学校でした。</p>
<p>これは有産階級出身らしい選択ですが、そうするとブリジットさんの本来の政治的傾向は、マクロン氏よりも保守的、となるでしょう。<img class="size-medium wp-image-1270 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/action-2483679_1280-277x300.png" alt="" width="277" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/action-2483679_1280-277x300.png 277w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/action-2483679_1280-768x833.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/action-2483679_1280-944x1024.png 944w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/action-2483679_1280-728x790.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/action-2483679_1280.png 1180w" sizes="(max-width: 277px) 100vw, 277px" /></p>
<p>もちろん今日大統領夫人となったブリジットさんを悪くいう人はいないと思われますが、彼女のかつての教えげはブリジットさんのことをとても高く評価しています。</p>
<p>「ほかの先生とは違うものがあった。ただのフランス語の授業ではなく、それ以上の何かがあった。」</p>
<p>「すべてがよかった。彼女と接して自分に自信を持つことができた。」</p>
<p>「高いヒールをはいて、皮のジャケットを着ていて他の先生とは違っていた」</p>
<p>ブリジットさんは、教え子に人間的に自信を与えるような広い心を持っていた、というのが共通した意見です。</p>
<p>またブリジットさんはもともとお金持ちだったため、お金のために働いていなかったという点も他の先生とは異なる要因でした。</p>
<h2>ブリジットさん、教師としてマクロン大統領に出会う</h2>
<p>そんなブリジットさんは1993年に教師として、生徒のマクロン大統領に出会います。マクロン大統領は彼女の直接の教え子ではありませんでした。</p>
<p>マクロン大統領はブリジットさんの長女と同じクラスでした。長女は「クラスになんでも知っている変わり者がいる」と話したそうです。</p>
<p>ブリジットさんは課外活動として演劇のクラブで教えていましたが、そこに当時生徒だったマクロン大統領が入会します。（You tubeではマクロン氏が演劇で演じているシーンを見ることができます。）</p>
<p>そしてブリジットさんは出会ってすぐにこの１6歳の生徒と恋に陥ってしまいました。<img class="size-medium wp-image-1273 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/heart-1503998_1920-300x212.jpg" alt="" width="300" height="212" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/heart-1503998_1920-300x212.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/heart-1503998_1920-768x544.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/heart-1503998_1920-1024x725.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/heart-1503998_1920-728x515.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>ブリジットさんはかつてこの禁断の関係について次のように話しました。</p>
<p>「感情を自由に表現できる演劇活動をしていると先生に恋をしてしまう生徒は多い。でもそれは普通片思いなのです。」</p>
<p>このような関係はもちろん波乱含みです。とりわけショックを受けたのはブリジットさんの実家でした。</p>
<p>当時15歳以上の未成年との性的関係を持った場合最大で3年の実刑という法律もありました。</p>
<p>2006年まで二人は別々に暮らし続けました。ブリジットさんも最初の結婚をすぐにご破算にすることはしませんでした。</p>
<p>しかし二人はこの10年以上の間に多くのラブレターを交わし、そしてひそかに会っていたことも否定していません。</p>
<h2>結婚までの13年の道のり</h2>
<p>2人が出会って恋に落ちてから<strong>結婚</strong>までに13年もの月日が必要だった、と聞くとわたしたちはマクロン大統領が結婚を決心するのには時間がかかったのか、と考えがちです。</p>
<p>もちろんそれも理由の一つだったのかもしれません。ちなみに2人はマクロン大統領が30歳の時に結婚しています。</p>
<p>しかしそれと同じか、それ以上に大きな理由はすでに結婚していたブリジットの３人の子供の存在だったそうです。</p>
<p>ブリジットさんの長女は、ブリジットさんが慎重な母親で、子供を傷つけないように結婚までのプロセスに時間をかけた、と証言しています。</p>
<p>長女から見ても、2人の関係は真剣な愛であることはすぐにわかったそうです。<img class="size-medium wp-image-1274 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/hands-2847508_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/hands-2847508_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/hands-2847508_1920-768x512.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/hands-2847508_1920-1024x683.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/hands-2847508_1920-728x485.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>ブリジットさんは子供が新しい状況に適応できるように時間をかけて周囲の関係を作っていった、ということです。</p>
<p>その結果ブリジットさんの３人の子供は両親の離婚に直面して苦しむことがありませんでした。</p>
<p>そして子供たちは母親の通常ではありえない愛に理解を示したのです。</p>
<p>そしてついに2006年に離婚をして翌年マクロン大統領と結婚します。</p>
<p>もちろん彼らが結婚を成就するためには、多くの障害を乗り越えなければなりませんでした。</p>
<p>周りの人によれば「その大変さに比べたら、マクロン大統領が大統領選挙に出馬したことなど、なんてことはない」そうです。</p>
<p>ブリジットさんが小説の主人公だと言われる所以です。</p>
<h2>ファーストレディーとしてのブリジットさん</h2>
<p>結婚後まもなくしてブリジットさんは教師を辞めます。それは彼女が退職する年齢に近づいたからでもあります。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-1269 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ancient-2029708_1280-274x300.png" alt="" width="274" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ancient-2029708_1280-274x300.png 274w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ancient-2029708_1280-768x841.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ancient-2029708_1280-935x1024.png 935w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ancient-2029708_1280-728x797.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ancient-2029708_1280.png 1169w" sizes="(max-width: 274px) 100vw, 274px" />ちょうどその頃マクロン氏は大統領選挙にチャレンジしたいと考えており、ブリジットさんは彼を後方支援することを決意します。</p>
<p>周囲の人の話によれば、ブリジットさんには相手を前に進ませてしまうような、頼もしいコーチのようなところがあるそうです。</p>
<p>ジャーナリストたちは、マクロン氏が経済大臣だったころ、ブリジットさんがいつも経済省に出入りしていて、夫をサポートしていたと証言しています。</p>
<p>マクロン大統領が経済大臣を辞任する記者会見を開いたときにも、傍にはブリジットさんがいました。これはフランスでも大変珍しいことだったそうです。</p>
<p>その場でマクロン大統領は妻に対する敬意を評します。（you tubeにあります）</p>
<p>そして常に夫に連れ添って、コーチングをして、前に進ませ、ついには大統領選でも勝利に導きました。</p>
<p>今日ブリジットさんはフランス大統領夫人として、どのように振舞っているのでしょうか。</p>
<p>確かなことは、ブリジットさんがヒラリー・クリントン氏のように自分も前に出て行って政策に関与するようなタイプではない、ということです。</p>
<p>従来フランスの歴史を紐解くと、イギリスとは異なり女王が君臨したことはありません。</p>
<p>その結果王妃となるフランス女性の役割としては、影で夫を支える、というものでした。</p>
<p>自分が前面に出ない、という点ではファーストレディーとしてのブリジットさんもこの傾向を引き継いでいます。</p>
<p>ブリジットさんにとって何よりも大切なのは、夫のキャリアと評判。夫が大統領ならなおさらでしょう。</p>
<p>フランス大統領の公式サイトには、ブリジットさんの簡単な紹介のページがあります。</p>
<p>生まれ、３人の子供と７人の孫がいること、マクロン大統領との出会いなどに関するプライベート、中学、高校のフランス語、ラテン語の教員だったことなどが簡潔に紹介されています。</p>
<p>このサイトには写真もあります。https://www.elysee.fr/brigitte-macron</p>
<p>夫婦はかつてオープンな形でカップルとしてのあり方について、一度メディアに語ったことがありましたが、世間から好意を持って受け入れられませんでした。</p>
<p>その後自分たちのプライベートな側面について語らなくなりました。</p>
<p>ブリジットさんは、典型的なカップルではないからこそ、用心深く沈黙を保っていると考えられます。</p>
<p>ブリジットさんの長女やかつての教え子がメディアに登場しブリジットさんを擁護する発言をするとともに、かつての夫は沈黙を保っています。</p>
<p>ブリジットさんがメディアを十分に意識して行動しているのは、彼女のいかにもフランスを代表するおしゃれな身なりにも現れています。</p>
<p>一方マクロン大統領は歴代大統領で初めて、ファーストレディーの法的地位に関する憲章を発布しまし、大統領の配偶者は国家から一切報酬を受けないことなどを明記しました。</p>
<h2>終わりに</h2>
<p>ここではフランス女性としての、マクロン大統領夫人、ブリジットさんについて紹介しました。</p>
<p>ブリジットさんは現在フランス国民から高い人気を得ています。</p>
<p>それにはいくつか理由があります。</p>
<p>まず彼女が愛のために、申し分ない富裕な夫と別れたこと。</p>
<p>そして現在の彼女が伝統に忠実で夫をたてる妻の役割を演じているからです。</p>
<p>ある種の奇想天外さと伝統が同居するブリジットさんは、フランス人にとってはとても魅力的な<strong>フランス人女性</strong>のタイプなのです。</p>
<p>愛人、不倫、隠し子などの話が多いフランスの大統領の中で、唯一マクロン大統領は1人の女性に愛を捧げている。</p>
<p>そのような一途なマクロン大統領の姿を見て、少なくともフランス人女性はマクロン大統領に好感を感じるのではないでしょうか。</p>
<p>人々が結婚に求める目的には、大きく分けて二つあります。</p>
<ul>
<li>子供を産んで幸せな家庭を築く。</li>
<li>唯一無二の相手を探りあて、その相手との関係性を楽しむ。</li>
</ul>
<p>ブリジット・マクロンさんの人生は、１）と２）を別々の結婚に求め、唯一無二の人生を生きています。</p>
<p>また夫との出会いのきっかけが「文学」だったこともフランス的恋愛に拍車をかけました。</p>
<p>あらゆる社会環境やタブーから自由になり、個人として、自分の感情を表現できる純粋に文化的な環境の中で、2人は気づいたら他者と隔離された、二人だけの愛という名の気泡の中にいたのです。</p>
<p><iframe width="728" height="410" src="https://www.youtube.com/embed/dw-1cdNpaJg?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>あなたもこれで恋愛上手になれるー『星の王子さま』 の名言から読み解くフランスの恋愛ー</title>
		<link>https://francechapeau.com/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e6%81%8b%e6%84%9b%e5%90%8d%e8%a8%80/</link>
		<pubDate>Wed, 13 Feb 2019 01:57:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランスの恋愛]]></category>
		<category><![CDATA[フランス]]></category>
		<category><![CDATA[名言]]></category>
		<category><![CDATA[恋愛]]></category>

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		<description><![CDATA[アントワーヌ・ド・サン＝テグジュペリ（D’Antoine de Saint-Exupéry, 1900 年―1...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>アントワーヌ・ド・サン＝テグジュペリ（D’Antoine de Saint-Exupéry, 1900 年―1944年）が書いた『星の王子さま』は、フランスの文学作品として世界で絶大な人気を誇っています。</p>
<p>『星の王子さま』は、聖書の次に世界中で一番読まれているストーリーです。もちろん日本でも老若男女、多くの人が『星の王子さま』のファンです。</p>
<p>『星の王子さま』には友情、旅行、愛、空間、危険など様々なテーマが盛り込まれています。そして『星の王子さま』はフランス的恋愛に関する名言の宝庫でもあります。</p>
<p>ここでは『星の王子さま』が伝えるフランス的<strong>恋愛</strong>観について、３つの視点からご紹介しましょう。</p>
<p>１）恋愛とは手間と時間によって育まれるもの</p>
<p>２）魅惑するとは隠すこと</p>
<p>３）なぜ本当に重要なものは目で見えないのか</p>
<h2>『星の王子さま』のあらすじ</h2>
<p>『星の王子さま』は27章から構成された短いお話です。基本は子供のために書かれた童話ですが、大人が読んでも意味深いストーリーです。</p>
<img class="size-medium wp-image-997 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/forest-2386721_1920-300x110.jpg" alt="" width="300" height="110" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/forest-2386721_1920-300x110.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/forest-2386721_1920-768x282.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/forest-2386721_1920-1024x375.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/forest-2386721_1920-728x267.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>主人公は、まだ子供で、可愛らしい王子様。自分の惑星を出て地球に来ましたが、また帰っていくという話です。</p>
<p>フランス語ではle petit prince, 英語ではthe little prince、日本語では『星の王子さま』です。フランス語や英語の「小さい」とは単に小さいのではなく可愛い、の意が込められています。</p>
<p>ここでは簡単に粗筋を紹介します。</p>
<p>操縦していた飛行機のエンジンの故障によって、パイロットはサハラ砂漠に着陸します。彼はそこで、羊を書いて欲しい、と言う星の王子さまに出会います。</p>
<p>パイロットはとても驚き、この子供が誰で、どこから来たのか知りたくなります。でも星の王子さまはパイロットの質問に答えません。</p>
<p>しかし日が経つに連れて、パイロットは美しいブロンドの髪を持つこの少年の話の全容を次第に理解していきます。</p>
<p>星の王子さまはアステロイドB612という惑星に住んでおり、そこには３つの火山があり、バオバブと面倒臭いバラも生息していることも・・・・。ある朝、星の王子さまは自分の星を抜け出し、アフリカ大陸に到着し蛇と話します。</p>
<p>その後地球を一回りして、狐と出会います。その狐から友達を作るためには「（相手を自分に）なつかせないといけない」と教わります。</p>
<p>地球への旅を続ける中で、星の王子さまは、次第に周囲の大人たちが「存在」の本質的意味について忘れてしまっていることに気づきます。</p>
<p>８日目に、パイロットと小さな王子さまが砂漠の中で井戸を探し回っていると、そのまま日が暮れてしまいました。そして朝日が登る頃、二人はやっと井戸を見つけます。</p>
<p>それはあと１日で、星の王子さまがお国の惑星を去ってちょうど１年が経つという時でした。星の王子さまはその時自分の惑星に戻ることを決心します。</p>
<p>自分の惑星に戻るために、星の王子さまは毒を持った蛇に噛んでもらって、あまりにも重たい自分の体から自由になろうとします。</p>
<p>星の王子さまは言います。「僕は死んだように見えるけどそれは本当ではないからね。」</p>
<p>６年後、パイロットは無事帰還し、星の王子さまが地球に戻ってくるのを待っています。空の星を眺めて、パイロットは星の王子さまが、そのうちのどれかの星にいると考え、星の王子様について思いを巡らします。</p>
<p>では次に『星の王子さま』の三つの名言を挙げて、フランス的恋愛観について見ていきましょう。</p>
<h2>１）恋愛とは手間と時間によって育まれるもの</h2>
<p>君がバラのために費やした時間に比例して、バラは（君にとって）とても重要な存在になるんだよ。（21章）</p>
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<p>君は君がなつかせた物や人に対して永久に責任を持たなくちゃならないんだ。（21章）</p>
<p>愛を育むためには時間がかかります。一方で現代に生きる私たちは時間が砂時計の砂のようにどんどん無くなっていくことを感じています。</p>
<p>ITの発達により、多くの情報が伝播し、それらが刻々と変化すると、国際的な経済競争が激化し、技術革新のサイクルも早くなり、私たちは即座にそれらの変化についていかなくてはなりません。</p>
<p>そんな社会では、恋愛を育むために時間をかける、ということがますます難しくなってきます。</p>
<p>こんな社会だからこそ、手早く出会って、手早く関係を作って行きたい、と思うのではないでしょうか。とにかく立ち止まっている、ということがないのですから。</p>
<p>サン・テグジュベリは、私たちに忘れがちなことを教えてくれます。恋愛は、無為に思える手間や時間をかけることによって膨らんでいきます。</p>
<p>そのような時間を繰り返すことによってのみ、それまでほかの物や人と同様で、特別な存在でなかった物、人が、あなたにとって唯一無為の特別な存在になっていきます。</p>
<p>この名言を初めて口にしたのは狐です。彼は「なつかせて」「仲良くなっていく」時間と言っています。</p>
<p>サン＝テグジュペリ自身は私たちよりも半世紀以上も前に生きた人なので、現代人のような社会について知らなかっただろう、と思われるかもしれません。</p>
<p>ところがそうでもないのです。サン＝テグジュペリは人生における時間の速さについて、強く意識していたからこそ、このようなことを強く感じたのでしょう。</p>
<p>なぜならサン＝テグジュペリは旅人だったからです。それもただの旅人ではなく、長距離を旅する飛行士だったからです。</p>
<p>フランスがナチスドイツに占領された後、サン＝テグジュペリはアメリカへ亡命します。ところがやはりフランスのことが気になり、ヨーロッパへ戻ってきます。</p>
<p>そして自由フランス（ドイツへの抵抗運動を行った政治グループ）に加担し、占領されたフランスを奪回すべくパイロットになったのです。</p>
<p>サン＝テグジュペリは地中海をパイロットとして飛んでいた時、敵国に撃たれて亡くなりました。彼は亡命者、パイロットなどとして、国境を超えて、生涯色々な国を旅しました。</p>
<p>同じところにとどまっている時間、愛する人といる時間は普通の人よりも格段に限られていたからこそ、サン＝テグジュペリは恋愛が深まることと時間の長さが比例することを、強く意識したに違いありません。</p>
<h2>２）魅惑するとは隠すこと</h2>
<p>『星の王子さま』から、エロチシズムのあり方について知ることができます。それは主に24章に書かれています。</p>
<p>この点について甲田純生氏による興味深い解釈を紹介します。</p>
<p>パイロットと星の王子さまは広大な砂漠の中で、井戸を探して歩き回ります。</p>
<p>その時星の王子さまは言いました。</p>
<p>「砂漠は美しいね」「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているからだよ・・・」</p>
<p>するとパイロットはハッとしました。小さい頃自分の家にも秘密があったことを思い出したのです。</p>
<p>ただ砂漠の中の井戸と家の中の秘密は、同じ秘密でも異なる秘密です。</p>
<p>砂漠の中の井戸は探してもいいけど、家の中の宝物は探してはいけません。家の中の宝には性的な意味あいが込められているからです。</p>
<p>人間の性が文化の域に達するためには、性は社会的タブーとなる必要があります。「禁止」されることによって、性に対する関心が強まります。</p>
<p>カトリック教のフランスでは、同時に性的に奔放な文学や哲学などの伝統があります。それはもともとカトリック教が子供を持つこと以外の理由で性的行為を禁止したため、性的行為自体が大きな魅力を放つようになったのです。</p>
<p>カトリック教の影響が弱まった現代のフランスでも、性が文化として生き続けています。</p>
<p>例えばフランス人にとってヌードとは、単に服を脱ぐことではありません。</p>
<p>「フランスでは妻は決して裸で夫の前を歩きません。歩いてはいけないのです。そんなことをしたら夫はお昼のランチを買ってくれません。」（Elaine Sciolino, La seduction, 151）</p>
<p>パリのダンスショーでは、暗闇の中女性のダンサーたちがバッキンガム宮殿で女王を護衛する警備隊のようなユニフォームを着用して踊ります。目を凝らしてみると、お尻と胸だけがあらわになっています。</p>
<p>軍服や警官などの制服は社会秩序を象徴しており、エロチシズムからみれば一番遠い存在です。そのような制服に身を包んだダンサーが踊るという、秩序と無秩序が計算し尽くされた演出です。</p>
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<p>このダンス・ショーに似たシーンが『星の王子様』にもあります。それは星の王子さまが故郷の惑星で、赤い薔薇に初めて出会うシーンです。</p>
<p>花は緑色の小部屋にこもったきり、いつまでも身支度を終えようとしない・・・・彼女の望みはまばゆいばかりの美しさでデビューすること。</p>
<p>星の王子さまが待ちわびていた後で、やっと赤い薔薇が咲きます。王子さまは思わず叫びました。「あなたはとても綺麗です。」</p>
<p>赤い薔薇は、化粧、すました態度などを通じて相手を素の自分から遠ざけます。禁止のメッセージを送ることによって、逆に星の王子様の関心を惹きつけたのです。</p>
<p>フランス人男女にとって、エロチシズムとは何よりも隠すことから始まります。</p>
<h2>３）本当に重要なものはなぜ目に見えないのか</h2>
<p>『星の王子様』の中で最も有名な<strong>名言</strong>の一つは、重要なものは目に見えない、と言うものです。ストーリーの中でこの名言は何度も言葉を変えて出てきます。</p>
<p>目で見えるものは人を盲目にする。心で見つけなくちゃいけない。（15章,21章）</p>
<p>砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているからだよ。（23章）</p>
<p>でもね、目は盲目だよ。心で見つけなきゃ。（25章）</p>
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<p>重要なものは目に見えない。この言葉は恋愛にも当てはまります。</p>
<p>『星の王子さま』の中で恋愛に関わる場面と言えば、赤い薔薇と星の王子さまの出会いの場面です。ところが、意外なことに、赤い薔薇と星の王子さまの出会いは、まず見かけから始まっています。</p>
<p>星の王子さまは赤い薔薇の美しさにまず心を打たれます。そしてその後、彼女の気まぐれに悩まされることになります。赤い薔薇は見栄っ張りで、すぐ機嫌を損ねるからです。</p>
<p>赤い薔薇「私、風がとても苦手なの。衝立はお持ち？」</p>
<p>星の王子さま「風が苦手だなんて・・・・植物なのにかわいそうだな」「この花は一筋縄ではいかないんだ・・・」(21章)</p>
<p>こうして王子さまは、心の底では赤い薔薇を愛したいと思いながら、にわかには彼女のことが信じられなくなります。些細な言葉をいちいち間に受け、そしてその度にひどく傷つきます。</p>
<p>星の王子さまは次第に、恋愛する男女が言葉を交わし理解しあうことに限界があることに気づきます。あたかもそれは赤い薔薇が美しい容姿を持っていたため、余計難しいものだったかのような印象を与えます。</p>
<p>そんな美しい赤い薔薇との紆余曲折を経て、星の王子さまは、言葉を超えた愛や心について、次第に感じ取っていくのです。</p>
<p>「言葉は誤解の源だ。」（21章）、「花の言葉ではなくて、振る舞いで判断すればよかったのに。・・・つたない駆け引きの裏に、優しさが隠れていることに気づくべきだった。」(21章)</p>
<p>そして地球で、赤い薔薇との関係について反省する中で、重要なものは目に見えないことを確認します。</p>
<p>「僕は経験が足りなかったんだよ。だからどうやって花を愛してあげたらいいか、分からなかったんだ。」(21章)</p>
<p>「これが僕の秘密だよ。至極簡単なことさ。心でしか見えない、ということ。本当に重要なことは目では見えないんだよ。」（21章）</p>
<p>以上の赤い薔薇と星の王子さまのやりとりから、フランス的愛とは目から入って行って、目に見えない貴重なものを見つけるプロセスである、と理解できます。</p>
<p>パイロットも星の王子さまの言葉の真意を理解しました。</p>
<p>僕は彼（星の王子さま）の青白い額や閉じた両目、風にそよぐ髪の房が月光に照らされるのを見て、こう思った。「いま見えているものは外側にすぎない。大切なものは、目に見えない。」(24章)</p>
<p>フランス人は元来見かけが美しいものがとても好きです。美しくないものには関心を持ちません。</p>
<p>星の王子さまも同じです。美しいから赤い薔薇に惹かれたのです。でも星の王子さまは、時間をかけて、外側から内側の重要性へと辿り着きます。</p>
<p>美しいゆえプライドの高い赤い薔薇を、それでも星の王子さまは愛おしく感じ続けています。実際サン・テグジュペリも相当な面食いだったのです。彼の奥さんは大変な美人でしたから。</p>
<p>こうして見ると「大事なものというのはねえ、目には見えないんだよ。」という名言も額面通りに受け取るだけでは不十分ではないか、と思えてきませんか・・・。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>ここでは３つの名言から、『星の王子さま』に表現された<strong>フランス</strong>的な恋愛観について紹介しました。「フランス的恋愛」というのはそれだけで完結してしまうものではありません。</p>
<img class="size-medium wp-image-994 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/door-2082742_1920-200x300.jpg" alt="" width="200" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/door-2082742_1920-200x300.jpg 200w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/door-2082742_1920-768x1152.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/door-2082742_1920-683x1024.jpg 683w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/door-2082742_1920-728x1092.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/door-2082742_1920.jpg 1280w" sizes="(max-width: 200px) 100vw, 200px" />
<p>フランス的恋愛とは、そこからもっともっと広くて深い世界へ行くための入り口です。</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>参考文献　甲田純生　『「星の王子さま」を哲学する』</p>
<p>星の王子さま</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>フランス映画は恋愛ものだけじゃない</title>
		<link>https://francechapeau.com/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e6%98%a0%e7%94%bb%e6%81%8b%e6%84%9b/</link>
		<pubDate>Mon, 03 Dec 2018 13:37:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランスの恋愛]]></category>

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		<description><![CDATA[日産のゴーン元会長の逮捕が連日日本のマスコミを騒がせています。今年は日仏友好160周年ということで両国の交流を...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>日産のゴーン元会長の逮捕が連日日本のマスコミを騒がせています。今年は日仏友好160周年ということで両国の交流を記念する式典なども目白押しでしたが、この事件が将来の日仏関係にどのような影響を与えるのか、誰にもわからない状態になってしまいました。</p>
<p>この事件は外交問題にも発展しそうな複雑な様相を呈しています。これまで日本における<strong>フランス</strong>のイメージとしては、ブランド品、恋愛、文化などに限定される傾向がありました。</p>
<p>そんな中連日フランスの新聞記事が邦訳され日本の新聞、雑誌などに掲載されています。このようなことはかつてなかったのではないでしょうか。これによって日本でフランスの産業、工業、国家の仕組みなどがより知られるようになるのなら、それはそれで意味のあることかもしれません。</p>
<p>今回の事件から、私たちはフランス政府がルノーの重要な株主であることを知りましたが、実はフランスで国の保護を受けている産業は自動車産業のみではありません。それ以外の多くの産業も国家の介入を受けており、映画産業も例外ではありません。</p>
<p>フランスにおける映画産業は純粋なビジネスではありません。別名「第７の芸術」（le septième art）と言われるように、フランスの映画産業は国の重要な文化政策とみなされ、多くの助成金を受けて成り立っています。</p>
<p>映画に芸術性を求めるお国柄のフランスですが、同時にアメリカ映画の影響も大きく受けており、ハリウッド映画も人気です。</p>
<p>前置きが長くなってしまいましたが、ここでは、長い独自の映画製作の伝統を持つフランスにおいて、フランス人が好む映画、特に恋愛映画について紹介します。</p>
<h2>フランス映画と言えば・・・・</h2>
<p><img class="size-medium wp-image-746 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/water-3298213_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/water-3298213_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/water-3298213_1920-768x512.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/water-3298213_1920-1024x683.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/water-3298213_1920-728x485.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />私たち日本人がフランス映画と聞いて、どんなイメージが思い浮かべるのでしょうか。</p>
<p>現在70歳以上の世代だったら、『ヌーベルヴァーグ』が思い浮ぶことでしょう。『ヌーベルヴァーグ』とは、1950年代から60年代半ばに活躍した「ロケ撮影中心、同時録音、即興演出などの手法的な共通性のある一連の新しい作家、作品」を指します。</p>
<p>トリュフォー、ゴダールなどの映画監督を代表とする、これは戦後のフランス映画の黄金時代とも言える芸術運動でした。</p>
<p>その後アメリカ発のハリウッド映画が世界を圧巻するようになると、日本でもフランス映画があまり上映されなくなっていきます。商業的に成り立ちにくいというのが一番の理由でしょう。現在世代を超えて多くの日本人が知っているフランス映画の代表作といえば、近年国際的に大ヒットした『アメリ』でしょう。</p>
<p>たまたまこの作品は恋愛映画であり、恋愛の国フランスのイメージとぴったり一致します。それは『ハリーポッター』が児童文学の伝統のあるイギリス発であるのと同じように、私たち日本人にとっては自然なことに思えました。</p>
<p>日本人がフランス映画＝恋愛と考える傾向が強いのは、明治時代以来日本に定着したフランスについての固定化されたイメージ像があるからです。</p>
<p>明治維新から２年後、突如フランスは普仏戦争に敗れてしまいました。フランスがあっけなくドイツとの戦争に敗れると、近代化に向けてフランスの軍事力、技術力に注目していた日本人にはあてが外れてしまった、という印象がありました。それをきっかけに日本人は、ドイツ＝工業、軍事、フランス＝文芸、文化という住み分けをするようになりました。</p>
<p>文芸、文化に加え、もう一つフランスと結びつけられるのが恋愛です。これについてはこのブログでも取り上げましたが、確かに他国とは異なる、中世、宮廷時代に由来するフランス的な恋愛、異性愛の伝統があるのは事実です。その結果、日本人はフランス映画と言うと恋愛映画を思い浮かべやすいのです。</p>
<p>ところが、フランス国内では多種多様な映画が上映されており、その多くは日本では上映されていません。そのため日本ではフランス人に人気が高い映画について、わかりにい状況になっています。そしてフランス国内で人気がある映画は必ずしも恋愛映画ではありません。</p>
<h2>フランスは映画発祥の国</h2>
<p>映画がこの世に誕生したのは19世紀末のことでした。映画の発祥国はアメリカとフランスです。それはアメリカのエジソン、フランスのリュミエール兄妹らが同時期に映画の技術を開発したためです。</p>
<p>パリでは1895年３月にパリ郊外の女子労働者が工場から出てくる光景が動く映像として初めて公開されました。その後パリのカフェで有料の映画の試写会が始まりました。<img class="size-medium wp-image-755 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/hollywood-sign-1598473_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/hollywood-sign-1598473_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/hollywood-sign-1598473_1920-768x512.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/hollywood-sign-1598473_1920-1024x682.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/hollywood-sign-1598473_1920-728x485.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>それ以来フランスはアメリカとともに世界の映画産業を牽引しました。</p>
<p>とは言っても現代の日本で上映される外国の映画の大半は、商業的成功が確約されるアメリカのハリウッド映画が中心となり、必ずしも商業ベースで製作されているわけではないフランス映画というのは、一般の日本人にとってはあまり馴染みのない存在になりつつあります。</p>
<h2>過去73年のうちフランスで最も観客動員数が多かった映画のランキングは？</h2>
<p>では映画の発祥国であるフランス国内では、どのような映画が人気を博すのでしょうか。ここでは1945年から2018年までの73年の間に、フランス国内で最も商業ベースで成功した映画のランキングから、フランス人が好む映画について紹介します。</p>
<p>まず入場者数が最も多かった映画の１位から20位までは以下の通りです。</p>
<p>表１：1945年から2018年まででフランス国内で最も観客動員数が多かった映画</p>
<img class="size-medium wp-image-740 aligncenter" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau1-300x185.png" alt="" width="300" height="185" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau1-300x185.png 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau1-768x474.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau1-1024x632.png 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau1-728x450.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau1.png 1242w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>この表から194４―5年にかけての第二次世界大戦の終結後、フランスにも日本と同様にアメリカ文化の波が押し寄せたことが理解できます。日本で人気の高かったアメリカ映画は、フランスでも大ヒットしています。</p>
<p>一方、過去73年においてフランス人が好んだ映画は必ずしも純粋なラブストーリー、恋愛ものではなかった、ということが読み取れます。フランス国内の人気映画は、『タイタニック』、『ウエスタン』、『大進撃』、『風と共に去りぬ』など冒険もの、歴史物などのいわゆる大作です。</p>
<p>史上第二位にランクされた『ようこそシュティの国へ』は日本では未公開映画です。『シュティ』とはフランス北部の人たちの訛りを指しますが、2018年現在この訛りがわかる人は1万人にも満たないそうです。</p>
<p>この地方はもともと炭鉱として栄え、ポーランドやイタリアから多くの移民がやってきた場所です。第一次世界大戦中は多くの労働者が兵士として戦線に送られました。<img class="size-medium wp-image-754 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Moules_Frites-300x225.jpg" alt="" width="300" height="225" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Moules_Frites-300x225.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Moules_Frites-768x576.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Moules_Frites-728x546.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Moules_Frites.jpg 800w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>現在炭鉱は閉鎖され、フランス人がシュティと聞いて思い浮かべるのはボタ山、灰色の街、アル中、雨、風邪、寒さと暗い内容のものばかりです。</p>
<p>この映画はこの地方の人々のユーモアや厚い人情をうまく表現して、フランス全国封切り１週間で観客動員数350万を記録したそうです。つまり成人フランス人の十人に一人が１週間の間にこの映画を見に行ったことになります。</p>
<p>国家権力による文化的統合を推し進めたフランスにおいて訛り、というのは過去200年の間偏見の対象でしかありませんでした。この映画はこの訛りが下品で歪められたフランス語と一般的に捉えられている傾向に反して、実際には感情と詩的イメージに富んだ豊かな言葉であることを示し、多くのフランス人観客の涙を誘いました。</p>
<p>この映画が過去73年において、『タイタニック』というアメリカ制作で世界的ヒットに続く、つまりフランス映画としては歴代観客動員数がナンバーワンのフランス映画なのです。</p>
<p>近年大ヒットした移民とフランス人の（男性間の）博愛主義を表現したと言われる『最強の二人』とともに、フランス人が最も好むフランス映画は、その時代のフランス社会の空気を伝えるユーモア、人情ものであることがわかります。</p>
<h2>フランス人が好む恋愛映画とは？</h2>
<p>では次に、フランスでヒットした恋愛映画のランキングをご紹介します。以下の恋愛映画は過去73年において、フランスで500万人以上の観客動員数を記録した恋愛映画です。観客入場数においては表１とは桁違いですが、表２の1945年から2018年までで、フランス国内で最も観客動員数が多かった恋愛映画のランキングから、フランスにおける恋愛映画の立ち位置が理解できます。</p>
<p>表２：1945年から2018年まででフランス国内で最も観客動員数が多かった恋愛映画（ただし恋愛映画という分類は曖昧であるため、それ以外の映画でも恋愛が含まれている映画も加えた。）</p>
<img class="size-medium wp-image-741 aligncenter" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau2-300x261.png" alt="" width="300" height="261" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau2-300x261.png 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau2-768x668.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau2-1024x890.png 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau2-728x633.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/cinema-tableau2.png 1309w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>ここには厳密に言うと恋愛映画とは言えない映画も含まれています。例えばアメリカ映画の『風とともに去りぬ』、『タイタニック』などはフランス映画の『レ・ミゼラブル』や『ノートルダムの鐘』と同様、歴史物、冒険物などですが、その壮大なストーリーにおいて恋愛は重要な役割を果たしているため、表２にも含みました。</p>
<p>表２によれば、フランスにおける人気の恋愛映画のランキング第一位は『赤ちゃんに乾杯』です。これも厳密には<strong>恋愛</strong>映画ではありません。赤ちゃんを育てる羽目に陥った三人の独身男性のてんやわんやぶりを描いたコメディーです。</p>
<p>三人の独身男性が豪華なアパートで共同生活ながら、独身貴族的生活を満喫していたところ、そのうちの一人が突如マンションの前に生後６ヶ月の赤ちゃんが置き去りにされているところを見つけてしまいます。</p>
<p>その後三人は大変な思いをして赤ちゃんの世話をする羽目になります。そして６ヶ月後に母親がニューヨークから戻ってきて三人はそれまで通りの静かな独身生活に戻ります。</p>
<p>ところがなぜか赤ちゃん、つまりマリーのいない生活が空虚なものと感じられ・・・と言う恋愛ものというよりは、「最強の二人」との共通点もある男性間の連帯意識を追ったユーモア、コメディが恋愛に先に立つ映画です。</p>
<p>第二の『レ・ミゼラブル』にしても、恋愛はストーリーの一部ではありますが、メインとなるストーリーは19世紀フランスの革命の時代を背景とした、壮大なジャン・バルジャンの一生です。</p>
<p>第3位の『エマニュエル夫人』は恋愛映画以上に上品なポルノグラフィーと言った側面が強い映画でした。純粋に恋愛映画というのは第4位の『アメリ』です。</p>
<p>表２から読み取れる特徴として、フランス国内で人気の恋愛映画はシリーズものが多い、ということでしょうか。例えば『愛と宿命の泉』やシシーシリーズなどです。これらを除くと近年上映された恋愛映画で、日本人をほっこりさせるのは、結局オドレア・トトゥの『アメリ』と『エディット・ピアフ』のみです。</p>
<p>このようにフランス国内で人気のフランス映画の中心は恋愛映画ではありません。ただこれらのフランス人に人気の映画はフランスの事情、歴史などを知らない外国人には理解しにくい内容であることには違いありません。</p>
<p>私たち日本人にとって理解しやすいのは、普遍的なストーリー展開が期待される恋愛映画です。そのため『アメリ』『ピアフ』『レ・ミゼラブル』の恋愛のイメージが強く日本人の記憶に焼き付けられるのだと思います。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-750 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Catherine_deneuve2-218x300.jpg" alt="" width="218" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Catherine_deneuve2-218x300.jpg 218w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Catherine_deneuve2.jpg 485w" sizes="(max-width: 218px) 100vw, 218px" />上に挙げた二つの表には登場しませんでしたが、同じ理由から『シェルブールの雨傘』も日本で大変人気のフランスの恋愛映画として知られています。美しいミュージカル仕立てで、若き時代のカトリーヌ・ドヌーブが主役を演じ、社会階層の異なる男女の悲恋を描いた名作です。</p>
<p>フランス人にとって、この映画は恋愛映画であるのには違いないですが、恋愛映画のみではありません。このミュージカルには世相が大きく変わりつつあった1950年代のフランス社会の様子がさりげなくオーバーラップされているからです。</p>
<p>アルジェリア戦争、そして政治的不安定化による第４共和制の崩壊と第五共和政の成立、女性のセクシャリティや社会的地位の変化、などの社会、政治問題が詩的に描かれています。</p>
<p>ところが外国人から見るとこれらのドキュメンタリー的要素は抜け落ちて、美しい悲恋が中心のミュージカルとなります。</p>
<h2>フランス人が好む映画のジャンルは？</h2>
<p>ではフランス人が好む映画のジャンルは何なのでしょうか。以下の表は上に挙げた二つの表、表１、表２の結果を合わせて、フランス人が好む映画のジャンルをランキング化したものです。</p>
<table style="height: 172px;" width="322">
<tbody>
<tr>
<td width="65"> 制作国</td>
<td width="65">数</td>
<td width="65"></td>
<td width="65">ジャンル</td>
</tr>
<tr>
<td>フランス</td>
<td>99</td>
<td>恋愛</td>
<td>18</td>
</tr>
<tr>
<td>アメリカ</td>
<td>93</td>
<td>冒険</td>
<td>69</td>
</tr>
<tr>
<td>イタリア</td>
<td>6</td>
<td>ユーモア</td>
<td>40</td>
</tr>
<tr>
<td>イギリス</td>
<td>18</td>
<td>子供向け</td>
<td>47</td>
</tr>
<tr>
<td>そのほか</td>
<td>9</td>
<td>そのほか</td>
<td>51</td>
</tr>
<tr>
<td>総合</td>
<td>225</td>
<td>総合</td>
<td>225</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>この表から、映画大国として知られるフランスですが、フランス人は自国の映画と同じぐらいアメリカ映画をよく見ていることが理解できます。この状況は日本に似ています。</p>
<p>それに加え、フランス人が好む映画のジャンルは、冒険もの（ 30パーセント）、子供と一緒に楽しめる映画（20パーセント）、そしてユーモア溢れるコメディ（18パーセント）となります。恋愛映画は全体の０.８パーセントにしかすぎません。</p>
<p>フランス国内で人気を博したフランス映画のなかで、恋愛映画の比率が低いことを指摘してきました。フランス人も大河ドラマや歴史物、人情ものを好む点では日本人と同じで、恋愛映画ばかり見ているわけではありません。</p>
<h2>フランス人女優と恋愛映画</h2>
<p>最後にフランス映画＝恋愛映画というイメージに貢献するのは、魅惑的なフランス人女優の存在があります。</p>
<p>フランスの恋愛映画を代表するような女優としては、『愛と宿命の泉』ではエマニュエル・ベアー、シシーシリーズでは、アラン・ドロンの婚約者だったロミー・シュナイダー、若き頃のカトリーヌ・ドヌーブ、そして現在のオドレア・トトゥなどが挙げられます。</p>
<img class="size-medium wp-image-749 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Romy_Schneider_1973-232x300.jpg" alt="" width="232" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Romy_Schneider_1973-232x300.jpg 232w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Romy_Schneider_1973-768x994.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Romy_Schneider_1973.jpg 791w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Romy_Schneider_1973-728x942.jpg 728w" sizes="(max-width: 232px) 100vw, 232px" />
<p>この中でロミー・シュナイダーは唯一フランス女性ではありません。彼女はオーストリア・ウィーンの出身です。</p>
<p>彼女はご覧の通り、シシーシリーズでフランス人に人気を博しました。シシーというのはロミーのその後のニックネームになったほどです。</p>
<p>ロミーはフランス映画で成功を博した後に、ハリウッドに進出し、ゴールデングローブ賞なども受賞し国際的な女優になりました。ロミーをフランスとつなげた直接的なきっかけは、名優アラン・ドロンと国境をまたいだ恋でした。ドイツを棄て、それまでに培った「清純な乙女、お姫様女優」というイメージを投げ捨て、ロミーシュナイダーはフランスに住むドロンの元へやってきて、二人は婚約します。</p>
<p>このようなロマンチックなエピソードも、フランス映画＝恋愛というイメージを強める要因でしょう。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-764 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/catherine-deneuve-398228_1920-241x300.jpg" alt="" width="241" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/catherine-deneuve-398228_1920-241x300.jpg 241w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/catherine-deneuve-398228_1920-768x958.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/catherine-deneuve-398228_1920-821x1024.jpg 821w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/catherine-deneuve-398228_1920-728x908.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/catherine-deneuve-398228_1920.jpg 1540w" sizes="(max-width: 241px) 100vw, 241px" />カトリーヌ・ドヌーブは正統派の美人、クールビューティーです。カトリーヌは19歳で有名監督との子供を未婚の女性として産んでいます。このような体験は、彼女が『シェルブールの雨傘』で時代に逆らって私生児を生む、という役柄と重なります。</p>
<p>その後カトリーヌが産んだ子の父親となったこの映画監督は、彼女が決して自分の素を見せないところに苛立ちを感じ別れた、と自伝に書いています。誰にも素顔を見せず、神秘性を保ち、少女と娼婦の二面性をうまく表現できるのがドヌーブです。</p>
<p>エマニュエル・ベアーにはセクシーな小悪魔的な魅力が漂っています。彼女が上唇の整形手術をして異常に突き出ていることも、このイメージに一躍買いました。<img class="size-medium wp-image-751 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Emmanuelle_Béart_Deauville_2010-213x300.jpg" alt="" width="213" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Emmanuelle_Béart_Deauville_2010-213x300.jpg 213w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Emmanuelle_Béart_Deauville_2010.jpg 510w" sizes="(max-width: 213px) 100vw, 213px" /></p>
<p>ベアーは2012年, 自身が49歳の時に27歳でこの整形手術をしたことを後悔していると告白しています。</p>
<p>若き頃にはベアーは男性を魅惑するようなセクシーさを求めていましたが、その後年齢を経て彼女は社会運動に目覚めていきました。</p>
<p>日本では黒柳徹子さんが行なっているユニセフ大使をベアーも長年務めるとともに、移民に関する法律に反対するためのデモに参加して当局の取り締まりを受けたこともあります。</p>
<h2>『アメリ』とインテリのフランス映画批評家たち</h2>
<p>最後に現在フランスを代表する「恋愛女優」といえばアメリを演じたオドレイです。彼女はこれまでに挙げた女優と違って、いわゆる正当なクールビューティーやセックスシンボルではありません。また華麗な恋愛などの噂がない、という点でも珍しいタイプのフランス人女優です。</p>
<p>オドレイが世界的ヒットを勝ち取った『アメリ』にしても、大人の女性というよりは永遠の純粋なる少女のイメージが強く、国籍、文化に関係なく全人に訴えかけるハリウッド映画的要素を兼ね備えたフランス映画です。</p>
<p>例えば笑いの取り方についても、ジェスチャーや仕掛けなどによるものです。これらは国が違っても誰でも理解できるようなタイプのユーモアです。</p>
<p>そのおかげでこの映画は世界的にヒットしたのです。そのおかげでオドレイ・トトゥ (Audrey Tautou)もフランスを代表する国際的な女優になりました。</p>
<p>オドレイの父母は歯医者と教師で、明らかにアッパーミドルクラスの出身です。</p>
<p>オドレイは『エステサロン・ヴィーナス・ビューティ』（1999）アメリ(2001)　堕天使のパスポート（2002/イギリス映画）「ロング・エンゲージメント」(2004)「ダ・ヴィンち・コード」(2006)「ココ・アヴァン・シャネル」(2009)などの映画に出演しています。</p>
<p>オドレイの性格は恥ずかしがり屋で、おとなしいタイプ。『アメリ』の成功によって、他のフランス人女優を押しのけて、一晩にして世界的な女優となりました。</p>
<p>日本でも唯一彼女が出演すれば注目される、と言えるほどの大人気のフランス女優ですが、意外なことではありますが、本国フランスにおいてオドレイの女優としての評判は分かれました。<img class="size-medium wp-image-747 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Audrey_Tautou_Cannes_2012-213x300.jpg" alt="" width="213" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Audrey_Tautou_Cannes_2012-213x300.jpg 213w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/Audrey_Tautou_Cannes_2012.jpg 511w" sizes="(max-width: 213px) 100vw, 213px" /></p>
<p>フランス人批評家たちは次のように書いています。「オドレイは一般のフランス人には好かれています。でもインテリと言われる層のフランス人はアメリを受け入れておらず、コテンパンに批判しました。そのためオドレイはアメリの主役を演じたために、オドレイ自身も随分フランスのメディアに叩かれてしまったのです。」</p>
<p>「一部のフランスのインテリはなぜアメリがこんなに商業的に成功したのか理解できません。それに加えて彼らは世界的成功を博したことにジェラシーを感じ、オドレイを叩きました。」</p>
<p>このようなコメントを成功した若い女性に対する、キザなインテリ層のやっかみと考えることには一理あるでしょう。ただ彼らがそう考える理由もあるのです。</p>
<p>「アメリが上演されてからもう10年以上も立ちますが、女優オドレイのイメージは、モンマルトルに住む無邪気で、ナイーブな女の子のイメージから脱することができません。」</p>
<p>オドレイは何を演じても『アメリ』として見られてしまいます。丸くて大きな瞳や顎などの顔の特徴から、彼女には小さな女の子的イメージが定着し、それ以外のイメージに転換することができません。</p>
<p>この可愛らしく、無邪気な「オタク的」イメージすら感じられるオドレイは殊の外日本人が好きな女の子のイメージにマッチします。しかしフランスで人気の女優は、可愛いよりは、大人の女性の成熟さが求められます。</p>
<p>それに加えて、フランスのインテリの映画批評家は、笑いを誘う映画よりも考えさせられる映画を、政治的には右よりも左を好みます。例えば彼らは「万引き家族」のような映画が好きです。</p>
<p>オドレイ自身もこの点をよくわかっており、アメリのイメージから脱皮して、フランスの正当な大人の女優のイメージに近づこうと努力したに違いありません。しかし『ココ・シャネル』や『ダヴィンチコード』を演じても、観客はオドレイをアメリのイメージと引き離して見ることはできませんでした。</p>
<p>2018年にオドレイはカンヌ映画祭で司会をすることになりました。このような大役はオドレイがやっとフランスの国民的女優として認められたことを意味します。</p>
<p>それなのに、フランスの映画雑誌にとっては再びアメリを思い起こさせる出来事になってしまったのです。そして「アメリは見るに耐えらない」「この映画は悲劇だ」などのコメントを再び蒸し返し、暗にオドレイがこの10年で女優として成長しなかった、と揶揄しました。</p>
<p>でもオドレイとフランス映画の関係は、2018年にオドレイがカンヌ映画祭で司会をすることによって確実に変化しつつあります。</p>
<p>フランスの映画批評家たちは、オドレイの今後の女優としてのキャリアがハリウッド的なユーモアではなく、『貴重で、珍しく、ユニーク』つまり従来のフランス映画の伝統に沿った魅力へと変化していくことを期待しています。</p>
<p>フランス国内の評価が思わしくないためか、オドレイ自身もなかなか女優としての自分に自信が持てないようです。</p>
<p>小さい頃のオドレイは絵を書くことに興味がある静かな女の子でした。彼女はソルボンヌ大学で文学を勉強し卒業した後1年だけ女優にトライしようと決心しました。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-758 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/wild-flowers-571940_1920-300x133.jpg" alt="" width="300" height="133" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/wild-flowers-571940_1920-300x133.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/wild-flowers-571940_1920-768x340.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/wild-flowers-571940_1920-1024x453.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2018/12/wild-flowers-571940_1920-728x322.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />「私はもし仕事が来ないのなら、女優をずっとやる気はなかった」「人生には他にもたくさん楽しいことがある」と答えています。</p>
<p>この1年のトライアルの期間に幸運にも『ビーナス・ビューティー』という映画に出演することが決まり、おまけに賞も受賞しました。驚いたのは誰よりも本人でした。「私はいたずら電話ではないかと耳を疑ったほどです」と彼女は答えています。</p>
<p>この映画の成功が後の『アメリ』に繋がりました。その後数々の映画で成功し、シャネルの香水No5のモデルになった後もオドレイは女優としての自分に自信を持つことができませんでした。</p>
<p>2011年のインタビューでは「昔自分が出演した映画を見て、よくこんなひどい演技をしていたものだと思った。今そう感じるとしたら、これから10年後今演じている役を振り返った時に下手だと思うのだろうか」と告白しています。</p>
<p>『ダヴィンチ・コード』以来、オドレイはハリウッド映画には出演していません。オドレイ自身「私は大きな波を避けるサーファーのような女優かもしれません」と自虐的に語っています。「誰も私のことを理解できないだろうけど、私は他の誰かになることはできません。」とも。</p>
<p>確かにその後ハリウッドの女優としての地位を確立したならば、オドレイは次々にアメリをもう少し明るくしたような役柄を演じることになったかもしれません。ハリウッド映画と縁を切ったのは、オドレイもフランス人女優として、フランスの映画批評家の言うことに一理あると感じたからでしょう。</p>
<p>ここまでのインタビューから、確かにオドレイの性格はその暗いところを含めて『アメリ』と重なります。しかしながら、二人とも「ここぞ」という本当に魅力的な波については直感的に感知してうまく乗れる性格に違いない、と確信させます。</p>
<p>低姿勢のアメリーですが、本当はそんなパワーを秘めていると感じさせます。</p>
<p>『テレーズ・デスケルウ』(2013)（テレーズの罪）（Therese desqueyroux）でオドレイは初めてフランスの映画批評家のポジティブな批評を受けました。</p>
<p>『テレーズ・デスケルウ』とはノーベル賞作家フランソワ・モーリアックの代表的小説の映画化で、1920年代のフランス・ランド県の地主の娘テレーズの政略結婚に関する心理的なストーリーです。</p>
<p>この映画は日本では2013年にフランス映画祭で上映された後、2015年にはwowowでも放映されていますが、劇場公開はされていません。日本では収益が見込めない種類の映画です。</p>
<p>このようにフランスの映画評論家が好むような映画というのは、外国人にはわかりにくい、極めてフランス的な内容を持ったものであることが多いのです。そのためフランス映画の全容を外国人が理解することの妨げとなっています。</p>
<p>オドレイが『テレーズ・デスケルウ』を主演した後、フランスの映画評論家たちはオドレイに優しくなりました。「オドレイにとってより複雑で影のあるキャラクターを演じたからです」というのがその理由です。</p>
<p>「これまでよりも野心的な役を演じることによって、オドレイはセザール賞受賞にすら値するような迫真の演技を披露した」との批評もありました。</p>
<p>結局オドレイはこの<strong>映画</strong>ではセザール賞を逃しましたが、彼女自身もテレーズの役を演じたことは楽しかったと認めています。「テレーズは反逆的ではなく、従う人です。しかしそうすることによって彼女の人としての深みが出ました。ジェラシーを感じる場面は難しかったです。私はそのような感情を恥ずかしいと思うからです」</p>
<p>「私と役の共通点は二人とも従うタイプの人だということです。テレーズは周りで起こることを俯瞰して眺め、人々を心理的に痛めつけるような社会常識、偽善、隠れた暴力に疑問を持つ。（私もそういう性格なので）役についてよくわかるため、演じるのが難しくなかった。」</p>
<p>オドレイには一生アメリのイメージが付いて回るでしょう。でもフランス人のインテリを自負する映画評論家がいくらこの映画を嫌っても、アメリによってオドレイが世界的スターとなり、世界中のファンから愛されているという事実は変わりません。</p>
<p>『アメリ』がフランスの映画評論家からこき下ろされたことを指摘しましたが、実際は『アメリ』は極めて保守的なフランスの映画産業に風穴を開けた、と考えることもできます。</p>
<p>‘Audrey Tautou: How the French learned to love the star of Amelie’</p>
<p>The Guardian. <a href="https://www.theguardian.com/film/2013/apr/14/audrey-tautou-french-love-amelie">https://www.theguardian.com/film/2013/apr/14/audrey-tautou-french-love-amelie</a></p>
<p>Le box office entre 1945 et 2010 pour les films les plus vus en France. Source : Centre national de la cinématographie.</p>
<p>Le box office depuis 2010. Source : Wikipédia.</p>
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