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	<title>未分類 &#8211; フランスシャポー</title>
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	<description>パリ移住経験のあるルバンがフランスの情報をお届けします。</description>
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		<title>フランス食文化の意外な特徴-ブラスリーとビール</title>
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		<pubDate>Sun, 16 Jun 2019 02:44:59 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランス豆知識]]></category>
		<category><![CDATA[未分類]]></category>
		<category><![CDATA[フランス文化]]></category>

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		<description><![CDATA[フランス料理と言えば、中国、トルコとともに世界の三大料理と言われるほど、世界を代表する料理として有名です。 と...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>フランス料理と言えば、中国、トルコとともに世界の三大料理と言われるほど、世界を代表する料理として有名です。</p>
<p>ところがフランスの<strong>食文化</strong>というのは、一つにまとめることができないほど、多種多様です。</p>
<p>わたしたちがイメージする伝統的なコース料理に加えて、地域の特産物を使った郷土料理、外国の影響でフランスの食文化に取り入れられたものなど様々です。</p>
<p>例えば北アフリカで食されるクスクスやタンジン などは、今日フランスの食文化に欠かせないものです。</p>
<p>ここではフランスの食文化の知られざる特徴として、ブラスリーを紹介します。</p>
<p>ブラスリーではワインではなくビールが通常ですが、そんなブラスリーで最近話題になっているゴスというビールの独特な特徴についてもご紹介します。</p>
<h2>フランス革命とフランスの食文化</h2>
<p>フランス料理というと結婚式などのコース料理、宮中の晩餐会や外国人要人のおもてなしの際に食されるいわゆるフランス料理のイメージが強いのではないでしょうか。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-1195 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ham-4059237_1920-300x162.jpg" alt="" width="300" height="162" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ham-4059237_1920-300x162.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ham-4059237_1920-768x415.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ham-4059237_1920-1024x554.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/ham-4059237_1920-728x394.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />このイメージの原型となったのが、ベルサイユ宮殿に象徴される絶対王政の時代の宮廷の食文化でした。</p>
<p>当時のフランス（17世紀後半から18世紀にかけて）はヨーロッパでもっとも文明の進んだNo1の国家でした。</p>
<p>フランス語はヨーロッパの共通語で、ヨーロッパ諸国の上流階級の若い男性たちは、ヴェルサイユ宮殿を訪れて、当時最も洗練されていると考えられていたフランスの王室のプロトコール、マナーについて学びました。</p>
<p>フランスのブルボン王朝に仕えたコックたちはヨーロッパで随一と言えるほどの食文化のマジシャンだったのです。</p>
<p>しかしフランス革命が起こると、これらの腕利きのコックたちは職を失ってしまいます。</p>
<p>彼らは民主化が進行するフランスで、パリなどの都市にレストランを開業し、それまで王侯貴族文化とは縁がなかった、しかし財政力を持つ裕福な人々を顧客として招き入れます。</p>
<p>革命の混乱を収拾したナポレオンは、王政の時代のフランスの文化を復活させました。その一例がフランスの宮廷料理でした。</p>
<p>ナポレオンは過去のフランス王政の栄光となった食文化をフランスの国民性と結びつけ、フランス文化として世界中に伝搬しようとしました。</p>
<p>この目的のために、ナポレオンはかつての王侯文化の極みとも言える食文化をもとにした食の百科辞典を編纂するとともに、「美食学」を打ち立てました。<img class="size-medium wp-image-1151 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/restaurant-1763081_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/restaurant-1763081_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/restaurant-1763081_1920-768x512.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/restaurant-1763081_1920-1024x683.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/restaurant-1763081_1920-728x485.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>ナポレオンは、どんな文化背景を持った人でも、普遍的な文明的価値を持つフランス料理を同じように作ることができるように、とこの百科事典を編み出したそうです。</p>
<p>美食学とは、フランスの食文化の「人権宣言」と言ってもいいかもしれません。</p>
<p>20世紀になると、さらにフランス料理の体系化が進みました。しかしこの時も王侯貴族の伝統に基づいたフランス料理が中心で、フランスの地方にある様々な固有な食については軽視される傾向がありました。</p>
<p>実はフランスの食文化の醍醐味は地方にあります。フランスの食文化のユニークな特徴を知りたければ地方で食事を堪能するのが一番なのです。</p>
<p>それぞれの地域にはその地域の気候や土地の種類から影響を受けた郷土的特徴（terroir）があり、異なる郷土には異なる味、食文化が育つと考えられています。</p>
<p>そして近年食材のクオリティーに対する関心が高まるにつれて、地域によって異なる特徴を持つフランスの地方の食文化も見直されつつあります。</p>
<p>フランスの食文化のもう一つの特徴として、外国の影響を受けてきた、という点が挙げられます。</p>
<p>島国の日本とは違って、フランスは四方を外国に囲まれた典型的な大陸国家です。イギリス、ドイツ、ベルギー、スイス、イタリア、スペインなどと国境を接しているのです。</p>
<p>そして古代ローマの時代から、これらの国境を通じて、異なる食文化がフランスにもたらされました。</p>
<p>ここではその一例として、ライン川を超えたドイツの料理の影響のもとにできたブラスリーとそこで食されているドイツに影響を受けたフランス料理についてご紹介します。</p>
<h2>Brasserie： ブラスリーとは何か</h2>
<p>最近日本でもブラスリーが増えてきました。ブラスリーとはもともとフランスのレストランの一形態です。</p>
<p>ここではフランスの食文化の視点から見た、ブラスリーが持つユニークな<strong>特徴</strong>をご紹介します。</p>
<p>フランス語のbrasserieとは、中世フランス語に由来します。もともとビール醸造所、を意味しましたが、その後それが派生してビール醸造ビジネス、などの意味も持つようになりました。<img class="size-medium wp-image-1144 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/brasserie-1329543_1920-300x225.jpg" alt="" width="300" height="225" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/brasserie-1329543_1920-300x225.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/brasserie-1329543_1920-768x576.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/brasserie-1329543_1920-1024x768.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/brasserie-1329543_1920-728x546.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>1870年の普仏戦争に敗戦し、ドイツとフランスの国境地帯にあるアルザス・ロレーヌ地方がドイツに属すことになりました。</p>
<p>アルザス・ロレーヌ地方に住む人たちの食生活は、フランス的でありながら、同時にドイツの影響も強く受けています。フランス語ではドイツ料理で知られるザワークラフトはフランス語ではシュークルート(choucroute)と言いますが、フランスではザワークラフトはアルザス・ロレーヌ地方特産の料理として知られています。</p>
<p>1870年にドイツに占領されたアルザス・ロレーヌ地方を離れて、パリへ移住してきたこの地方の人々が始めたザワークラフトとビールを提供する店がフランスにおけるブラスリーの始まりでした。</p>
<p>その後ブラスリーはフランスに在住するドイツ人向けのレストランとして知られることとなります。<img class="size-medium wp-image-1158 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/glass-3467598_1920-300x300.jpg" alt="" width="300" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/glass-3467598_1920-300x300.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/glass-3467598_1920-150x150.jpg 150w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/glass-3467598_1920-768x768.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/glass-3467598_1920-1024x1024.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/glass-3467598_1920-728x728.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>そこで給されるのは、ソーセージ、ハムなどのドイツの食材、ビールなどでした。</p>
<p>そして次第にビアホールのようにビールを主体とした酒と食事を提供するレストランとして知られるようになりました。</p>
<p>ブラスリーには給仕がつき、印刷されたメニューがあり、テーブルには、白いリネンのテーブルクロスが敷かれており、それなりにきちんとしたイメージです。</p>
<p>19世紀末のヨーロッパはアールヌーボーたけなわ。その関係で同じ時代にできたブラスリーの内装は、ステンドグラスなどを含めたアールヌーボーの内装をもつ高級ブラスリーも少なくありません。</p>
<h2>今フランスで最も旬なビール：ゴス（la gose）</h2>
<p>最後に、現在フランスで最も注目されているユニークなビールについて紹介しましょう。</p>
<p>フランス人の中には旅行好きが多いですが、彼らは料理を通じた旅行も楽しみます。そんな新しもの好きのフランス人の間で現在注目されているのが、ドイツのビール、ゴスです。</p>
<p>ゴスというのは日本では全く知られていないビールの種類ですが、フランスでもつい最近知られるようになってきたビールです。</p>
<p>同時にゴスは、実はヨーロッパ中世の時代から存在する、古く由緒のあるビールでもあるのです。</p>
<p>14世紀の中世後期、ドイツのゴスラーという中世都市でゴスという変わったビールの製法が考案されました。ちなみにゴスラーというのは現在では中世の面影を残した観光地になっているようです。</p>
<p>（ゴスラーについては以下のリンクをご覧ください）<img class="size-medium wp-image-1208 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/goslar-354225_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/goslar-354225_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/goslar-354225_1920-768x513.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/goslar-354225_1920-1024x684.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/goslar-354225_1920-728x486.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>https://www.google.com/maps/place/ドイツ+ゴスラー/@51.9253361,9.9232232,9z/data=!4m5!3m4!1s0x47a5409a8340441b:0xa340eceac807c2b!8m2!3d51.9059531!4d10.4289963</p>
<p>ゴスというビールの名前はゴスラーを貫いていた川の名前に由来します。</p>
<p>しかしゴスがビールの名前として一般的に知られるようになるのは18世紀のことでした。このころになるとこの地方特有のビールとしてその名前を知られるようになりました。</p>
<p>この地域が第二次世界大戦後ソ連によって占領されるようになると、ゴスの製造が止まってしまいました。ソ連邦が崩壊し、東西ドイツが統一された結果、再びゴスの製造が再開しました。</p>
<p>ゴスは一般的ないわゆるビールとは、その醸造の仕方が異なります。<img class="size-medium wp-image-1155 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/gose-181x300.jpg" alt="" width="181" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/gose-181x300.jpg 181w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/gose-768x1272.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/gose-618x1024.jpg 618w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/gose-728x1205.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/gose.jpg 1208w" sizes="(max-width: 181px) 100vw, 181px" /></p>
<p>ビールの純粋さによってビールのランク付けをしているReinheitsgebotによれば、ゴスはモルト、ホップ、水以外の成分を含むため、実は正式にはビールとしては認められていません。</p>
<p>ゴスは乳酸発酵を採用しており、その醸造方法が極めて特殊です。</p>
<p>その結果、一般のビールは小麦を主体としたモルトが原材料を使っているため透明ですが、ゴスは濁っています。さらにゴスに加える原材料によって、その色が変わっていきます。</p>
<p>味の特徴としては、苦くて甘い、かすかに塩と香料が効いていて、とてもユニークな特徴を持っています。</p>
<p>このビールに特有な清涼感は、乳酸化によって、酸っぱさと甘さが同居しているためです。</p>
<p>こうした複雑な特徴を持つため、ゴスの酸っぱさと相性のいいフルーツなどを加えたり、塩気を強めるために海藻を加えたりして、味の変化を楽しむことができます。<img class="size-medium wp-image-1146 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/raspberry-756484_1920-200x300.jpg" alt="" width="200" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/raspberry-756484_1920-200x300.jpg 200w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/raspberry-756484_1920-768x1152.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/raspberry-756484_1920-683x1024.jpg 683w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/raspberry-756484_1920-728x1092.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/raspberry-756484_1920.jpg 1280w" sizes="(max-width: 200px) 100vw, 200px" /></p>
<p>一般的にアルコール濃度は５%です。しかし製造者によってはもう少し強いアルコール度のゴスもあります。</p>
<p>カルパッチョなどをつまむと、ゴスの酸っぱさと清涼さが強調されますし、生牡蠣を食べつつ飲むとヨウ素の匂いが強まります。</p>
<p>いちごなどの少々酸っぱいフルーツとともに飲むと、ビールの甘さが引き立ちます。</p>
<p>このようにゴスはこの酒を作る製造者の好みによって異なる風合いを楽しむことができます。個々人の好みによって様々な前菜のお供となるため、飲み手を選びません。</p>
<p><strong>フランス</strong>のブラスリーを訪れた際には、ぜひゴスを試してみてください。初夏から夏にかけて清涼感とともに楽しめるビールに間違いありません！</p>
<img class="size-medium wp-image-1150 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/beer-968496_1280-1-300x225.jpg" alt="" width="300" height="225" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/beer-968496_1280-1-300x225.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/beer-968496_1280-1-768x576.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/beer-968496_1280-1-1024x768.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/beer-968496_1280-1-728x546.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/06/beer-968496_1280-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
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		<title>なぜフランスで大規模「デモ」が起こったのか？  ―日本人旅行者が気をつけたいこと</title>
		<link>https://francechapeau.com/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%83%87%e3%83%a2%e3%81%aa%e3%81%9c%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%ba%ba%e6%97%85%e8%a1%8c%e8%80%85/</link>
		<pubDate>Tue, 12 Feb 2019 02:07:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランス豆知識]]></category>
		<category><![CDATA[未分類]]></category>
		<category><![CDATA[なぜ]]></category>
		<category><![CDATA[デモ]]></category>
		<category><![CDATA[フランス]]></category>
		<category><![CDATA[日本人旅行者]]></category>

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		<description><![CDATA[フランスでは昨年末から現在（2019年2月初旬）にかけて激しいデモが展開しています。 いわゆる黄色いベストデモ...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>フランスでは昨年末から現在（2019年2月初旬）にかけて激しい<strong>デモ</strong>が展開しています。</p>
<p>いわゆる黄色いベストデモです。</p>
<p>黄色いベストとは、フランスの車のトランクに装備が義務づけられているものです。修理やタイヤの取り替えなどの作業時に身につける黄色い安全ベストです。</p>
<p>フランスで黄色い安全ベストは比較的お馴染みのものです。自動車の装備品として意外にも、様々な日常生活のシーンで使われてきました。</p>
<p>上の写真の通り工事現場でも着用されています。テレビでツールドフランスなどを見ていると、黄色いベストを着たサイクリストを見かけます。</p>
<p>このように黄色いベストはフランスで日常的に目にするアイテムでした。</p>
<p>しかし黄色いベスト運動が大規模デモに発展してしまった現在、フランス人は自分が黄色いベストデモ参加者であることをアピールする以外に、軽い気持ちで黄色い安全ベストを着用することはできなくなってしまいました。</p>
<p>ここではなぜ黄色いベスト・デモが起こったか、今後日本人旅行者としてフランスを訪れる場合、黄色いベスト・デモに関してどんな点に注意しなくてはならないか、についてご紹介します。</p>
<h2>黄色いベスト・デモはなぜ起こったか？</h2>
<img class="size-medium wp-image-907 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/light-bulb-2632075_1920-300x186.jpg" alt="" width="300" height="186" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/light-bulb-2632075_1920-300x186.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/light-bulb-2632075_1920-768x477.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/light-bulb-2632075_1920-1024x636.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/light-bulb-2632075_1920-728x452.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>2018年春マクロン大統領が「燃料税」の引き上げを決定しました。</p>
<p>それまでにも諸物価の値上がり、税金などの値上げがありました。庶民がそれらに不満を持っていたところへ、追い討ちをかけるように「燃料税」の値上げが決定しました。</p>
<p>その結果、ガソリン、とりわけディーゼル車用の軽油が14パーセント値上がりしました。フランスではディーゼル車が占める割合が多く、それは自家用車の半分以上も占めます。</p>
<p>フランス政府はこれまで燃費が安い、と言うことでディーゼル車に規制をかけてきませんでした。その結果深刻な大気汚染を引き起こしてしまいました。</p>
<p>その対策として、パリ市内でも、日にちによって偶数車、奇数車の走行を禁止するなどして、排気ガス規制を行ってきました。</p>
<p>マクロン大統領はガソリン以上に環境を汚染するディーゼル車を規制すべく、燃料税の値上げを決定したのです。</p>
<p>しかし今回の「燃料税」値上げによって、長年たまっていたフランス人庶民の不満が爆発し、全国的規模で黄色いベスト・デモを誘発しました。</p>
<p>初めは、org.comによる燃料税反対のためのネットによる請願運動です。</p>
<p>このデモの新しい特徴として、SNSやツイッターによって全国に広がっていったという点が挙げられます。ちなみに従来のデモでは、労働組合やNGOなどの組織化されたグループによって主導されてきました。</p>
<p>その後デモは全国規模で急速に拡大して行きました。フランス人は月曜日から金曜日まで働いているため、デモは空いている日、主に土曜日に起こります。</p>
<p>黄色いベスト・デモの参加者は、全国の高速道路の料金所、ガソリンスタンド、橋、トンネルの入り口などでバリケードを張って、交通を麻痺するようになりました。</p>
<h2>なぜ黄色いベスト・デモはスタバを狙ったか</h2>
<p>黄色いベスト・デモは次第に過激なものとなり、パリなどの都市部では店のウインドーを破壊したり、道路脇に停めてある車に火をつけるなどの騒動へと発展しました。</p>
<p>年末に勢いを失ったかのように見えた黄色いベスト・デモは年始になると再び盛り返し、11回目の黄色いベスト・デモではデモ参加者は８万人を上った、と発表されました。</p>
<img class="size-medium wp-image-908 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1295674_1280-300x150.png" alt="" width="300" height="150" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1295674_1280-300x150.png 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1295674_1280-768x384.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1295674_1280-1024x512.png 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1295674_1280-728x364.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1295674_1280.png 1280w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>年末年始は小売業者にとってはかき入れ時です。クリスマス、新年で家族、友人などが集い機会が多く、プレゼントを交換します。</p>
<p>しかし黄色いベスト・デモによって、小売業者は儲けの機会を逸する以上の大打撃を受けました。</p>
<p>なぜなら黄色いベストを着た<strong>フランス</strong>人たちのデモはエスカレートし、パリなどの都市では暴力、破壊活動が激化したからです。</p>
<p>多くの自動車が破壊され、店のショーウインドーが壊され、アメリカ資本系のスタバも対象とされました。小売業者らは雇用解雇をせざるおえず、それがフランス国内の深刻な社会問題である失業率をさらに悪化させるという悪循環となっています。</p>
<p>ちなみにアメリカ資本がバックにあるチェーン店を破壊する、という動きは今回が初めてではありません。これまでにも経済のグローバル化に反対した一部のグループによって、マクドナルドのチェーン店などが破壊されたこともあります。</p>
<p>その背景としては、フランスには社会主義的考えが根強く存在し、アメリカ型資本主義に対して強く反発する一部のフランス人が存在します。</p>
<p>一方、黄色いベスト・デモに対応して全国的に8万人以上の機動隊、治安部隊が出動しましたが、彼らも12時間以上の夜勤労働を命ぜられ、疲れ切っています。</p>
<p>黄色いベスト・デモが長期化する中、黄色いベストデモに疲れたフランス人たちの中から、暴力、破壊で訴えるのではなく、国レベルの話し合いによって解決を訴える「赤いマフラー」運動が立ち上がりました。</p>
<h2>これまでの黄色いベスト・デモの経過</h2>
<p>黄色いベスト・デモは2019年2月現在まだ続いています。以下の表はこれまでの経過を時系列的にまとめたものです。</p>
<p>2018年</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="138">5月29日</td>
<td width="428">　change.orgで「燃料税引き上げ反対」の請願運動が始まる。</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">10月21日</td>
<td width="428">燃料税引き上げを阻止するためのデモの呼びかけが起こる。</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">11月17　日</td>
<td width="428">第一回のデモ勃発</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">11月24日</td>
<td width="428">第二回のデモ勃発</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">11月27日</td>
<td width="428">マクロン大統領は、環境への配慮と市民グループとの対話を呼びかけ、黄色いベストからの二人の代表が環境庁と大統領と対話する。</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">12月１日と8日</td>
<td width="428">デモの過激化</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">12月4日</td>
<td width="428">燃料税引き上げ停止、冬の間のガスト電気の価格凍結、2019年に予定されていた税の値上げの中止</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">12月6日</td>
<td width="428">マントラジョリ市で高校生が逮捕される</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">12月10日</td>
<td width="428">事態を重く見たマクロン大統領は、打開案を採択：最低賃金の100ユーロ値上げ（およそ12000円）、年末ボーナスの無課税、残業手当無課税</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">12月15日、22日</td>
<td width="428">デモの弱体化</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">12月18日</td>
<td width="428">マクロン大統領の打開策を一部中止、その後再び採択</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>2019年</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="138">1月3日</td>
<td width="428">事前の知らせをしないでデモを企画したとして、黄色いベスト主催者逮捕</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">1月5日</td>
<td width="428">多くの場所で警察との衝突事故が起こり、ボクサーが逮捕される</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">1月12日、19日</td>
<td width="428">再度デモの過激化</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">1月23日</td>
<td width="428">黄色いベストの指導者の一人が5月26日のヨーロッパ議会議員選挙に立候補することを宣言したが、黄色のベストを下支えする市民は直接民主主義を目指しているため、議会を通じた間接的方法では問題を解決することはできないと、拒絶される。</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">1月26日</td>
<td width="428">デモの規模は縮小、しかしデモは続く。参加者の一人が目に深刻な怪我を負う</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">1月27日</td>
<td width="428">黄色いベスト・デモによる破壊と暴力に反対し、政府主導のディベートに参加するよう呼びかける「赤いマフラー」運動が起こる</td>
</tr>
<tr>
<td width="138">2月初め</td>
<td width="428">黄色いベスト・デモは続いている</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<h2>黄色いベスト・デモは地方のパリに対する逆襲か？</h2>
<p>黄色いベスト・デモは、もちろんパリでも起こっています。デモの参加者のみを見た場合、パリの参加者が地方の参加者を圧倒的に上まっています。</p>
<p>しかしこの全国規模のスケールを持つ黄色いベスト・デモの「<strong>なぜ</strong>」について考えた時、地方に対するパリへの異議申立て、と理解するとわかりやすい面もあります。</p>
<p>日本とは異なり市町村合併が進んでいないフランスでは、田舎の集落が現在でも独立した自治体を構成しています。そのうちの52パーセントに当たる18547村では人口が500人未満と言われています。</p>
<p>現在これらの村の財政が立ち行かないという訳ではありません。それにもかかわらず、これらの村に住むフランス人が将来に対して漠然とした不安を抱えている、というアンケート結果が最近発表されました。</p>
<p>これらの村に住むフランス人たちは、フランス政府が進めている地方分権化政策に強く反対しています。地方の市町村は、パリから「見捨てられた」感を強めているのです。</p>
<img class="size-medium wp-image-915 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/brexit-3575383_1920-300x200.jpg" alt="" width="300" height="200" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/brexit-3575383_1920-300x200.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/brexit-3575383_1920-768x512.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/brexit-3575383_1920-1024x683.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/brexit-3575383_1920-728x486.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>地方の市町村では近年の国家の財政難により、公共施設に対する予算が大幅に縮小しました。その結果郵便局、医療施設、産院、学校といった施設が閉鎖しました。</p>
<p>これらの田舎に住む人々の多くは生活して行くのがやっとの月収で、バカンスにも行けません。食費、燃料費といった生活の基本となる出費も切り詰めなくてはならず、彼らは長年ストレス、不満を抱えて黙々と生きてきたのです。</p>
<p>国の地方分権化による田舎の切り捨てに加えて、田舎に住むフランス人は、首都と地方、都会と田舎の格差についても不満を持っています。彼らはグローバル化も都市を優遇し、田舎を切り捨てる要因となったと感じています。</p>
<p>フランスの黄色いベスト・デモはアメリカのトランプ大統領選出、イギリスのEU脱退と似た側面があることが理解できます。グローバル化の恩恵を受けられず、これまで中産階級として成り立っていた生活が苦しくなってことを感じる人がこのデモに関与していると考えられます。</p>
<p>このような見方は、フランスの極右政党として知られるマリーヌ・ルペン率いる国民連合支持者の42パーセントが黄色いベスト・デモにも参加したことからも裏付けられます。</p>
<p>一般に国民連合支持者はEUなどが象徴するグローバル化に反対し、国民国家としてフランスを奪回することを主張しています。</p>
<p>どちらもグローバル化の経済的恩恵を被ることができなかった社会階層である、という点が共通しているのです。</p>
<p>ちなみにマリーヌ・ルペン氏は先回の大統領選挙の最終選挙で、マクロン大統領と戦って敗退しました。次期大統領選挙ではどのような結果が待っているのでしょうか。</p>
<h2>SNSと新しい世論の形</h2>
<p>黄色いベスト・デモの参加者は複数の社会カテゴリーによって構成されています。</p>
<p>失業者、ホームレスなど完全に社会彼除外され通常の生活が送れない人々に加え、上に書いた従来中産階級に属していたが次第に困窮化が進む450万人のフランス人もデモに参加しました。</p>
<img class="size-medium wp-image-911 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1294991_1280-1-300x150.png" alt="" width="300" height="150" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1294991_1280-1-300x150.png 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1294991_1280-1-768x384.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1294991_1280-1-1024x512.png 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1294991_1280-1-728x364.png 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/crowd-1294991_1280-1.png 1280w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>彼らは社会の底辺を生きている、という実感を持っています。それは少ない給料の雇用者、ギリギリの経営を迫られる自営業者、小売業、職人、年金生活者などの人々です。</p>
<p>従来だったら中産階級とみなされてきた人たちです。</p>
<p>政治家はこれまでこれらの人々の声を代弁することはありませんでした。彼らは政治的には「無視」され続けてきた人々です。</p>
<p>彼らはまた上層階級の人々からは見下されてきた人々でもあります。黄色いベスト・デモに参加する人たちには、経済的理由に加え、感情的な理由も強く作用していると言われる所以です。</p>
<p>黄色いベスト・デモの参加者たちは、これまで一方的に傷つけられたプライド、自身のフランス市民としての尊厳を取り戻そうと初めて声を挙げたのです。</p>
<p>では<strong>なぜ</strong>このようなことが可能になったのでしょうか。一言で言えばそれは情報技術の発達によります。</p>
<p>これまで世論といえば、それを取りまとめる代表エリート、例えば、政治家、政党、労働組合、新聞などのメディアによって形成されてきました。直接フランス庶民が世論に訴えかけるということは不可能だったのです。</p>
<img class="size-medium wp-image-903 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/social-1206614_1920-300x233.png" alt="" width="300" height="233" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/social-1206614_1920-300x233.png 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/social-1206614_1920-768x597.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/social-1206614_1920-1024x796.png 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/social-1206614_1920-728x566.png 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>ところがTwitterやfacebookなどによって、フランス庶民も意見を訴えて、直接的に政治に参加することができるようになったのです。SNSによる異議申立てには、即効的効果がありました。</p>
<p>その結果、黄色いベスト・デモは瞬く間に全国的規模のデモに発展しました。</p>
<p>マクロン大統領は事態を沈静化するために、即座に黄色いベスト・デモ参加者にとって好条件となる措置を採用しました。</p>
<p>このように即座に対応したこと自体、このデモが社会的、政治的に重要であることを物語っています。</p>
<h2>黄色いベスト・デモは革命に発展するのだろうか</h2>
<p>日本人ジャーナリストによる「パリは革命前夜？黄色いベストデモの実態」という挑発的な見出しの記事を見つけました。</p>
<p>この記事では1848年にフランスで勃発した社会主義的傾向の強かった2月革命を引き合いに出して、黄色いベスト・デモについて「パリは革命前夜？」と書いています。</p>
<p>本当に現在「パリは革命前夜」なのでしょうか。ここで1848年の２月革命と2018年以来の黄色いベスト・デモの二つの運動は似て非なる性質のものであることを認識する必要があります。</p>
<p>まず時代が異なります。150年前の出来事と今日のフランスを同じ次元で語ることはできません。</p>
<p>1848年のパリはまだ中世以来の街並みが残っていました。細い通りが多くバリケードを築けばすぐにデモや暴動を起こすことができました。その後パリはデモを避ける意味もあって近代化され、広い大通りが整備されました。</p>
<p>今日のパリでは、もはや「レ・ミゼラブル」のようなデモや暴動の温床とはなり得ないのです。</p>
<p>またここが最も異なる点ですが、1848年の暴動を直接引き起こしたのは失業者たちでした。一方黄色いベスト・デモの参加者は、失業者に加えて、社会の底辺で生活できている人も多く含まれています。</p>
<img class="size-medium wp-image-902 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/instagram-3753436_1920-297x300.png" alt="" width="297" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/instagram-3753436_1920-297x300.png 297w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/instagram-3753436_1920-768x777.png 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/instagram-3753436_1920-1012x1024.png 1012w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/instagram-3753436_1920-728x736.png 728w" sizes="(max-width: 297px) 100vw, 297px" />
<p>1848年の２月革命を特徴付けたのは左翼的考え方、とりわけ社会主義的価値観でした。一方黄色いベスト・デモの中核となるのは極右派であり、政治的には正反対の立場です。</p>
<p>したがって黄色いベスト・デモは1848年のような急進的で労働者を中心とした2月革命のような発展をすることは考えにくいと言えます。</p>
<p>フランスはサービス産業化し、労働者の数が激減しました。そして今回のデモでは中産階級の人々の不満や思いがデモを突き動かしています。</p>
<p>黄色いベスト・デモの参加者たちは、生活条件の改善に加えて、自分たちの声を認知してもらいたい、という思いを込めて立ち上がったのです。</p>
<p>私が調べた限り、フランスの識者で、黄色いベスト・デモが革命に発展するかもしれない、と書いているものはありませんでした。</p>
<p>なぜかと言うと参加者の社会、経済的基盤が多様で、特定化できないからです。そうすると参加者の共通利害を割り出しにくいからです。</p>
<p>そのため黄色いベストデモは現状の政治を倒して、新しい政体を作り上げるほどの動員力がない、と言われています。それが従来のフランスにおける革命や「アラブの春」と異なる点です。</p>
<p>フランス革命勃発以来、フランス人は多くの政体の変容を経験してきました。それに加えて19世紀後半から20世紀前半には戦争を経験し、国境を紛争の原因としないために欧州統合を始めました。</p>
<p>現在グローバル化が引き起こす社会、経済、文化格差の問題に対しても、政治討論を通じて新たな民主的な解決法を見出して行くことでしょう。歴史は繰り返すのではなく、進化する。</p>
<p>間違いを正し、前に進んで行く、これがフランス式政治の考え方です。</p>
<h2>日本人旅行者として気をつけること</h2>
<p>最後に<strong>日本人旅行者</strong>としてフランスを訪れる際、黄色いベスト・デモについてどのような点に注意したら良いのでしょうか。</p>
<p>フランスではデモが頻繁に起こります。その多くは日本では報道されていません。まずそのことを理解してください。</p>
<p>今回の黄色いベスト・デモは日本のメディアでも大きく取り上げられましたが、これまでにもここまでの規模ではなくともたくさんのデモが発生してきました。例えば2018年には大学の制度改正に反対する学生によるデモがありました。</p>
<p>またデモではありませんが、昨年賃金値上げを要求する鉄道、航空会社のスタッフによるストライキなどによって外国人観光客にも影響がありました。</p>
<p>この全国的なストライキにおいて、全ての交通機関が麻痺してしまうことはありませんでした。一部の列車、飛行機のみ運休し、そのために予定を変更せざるお得なかった旅行客もいたでしょう。それでもなんとか交通機関を利用して移動することはできる状態でした。</p>
<p>一般にデモなどによってフランス国土が全面的に麻痺してしまう、ということはありません。デモは日本人には馴染みのないものではありますが、注意深く行動すれば、決して怖がる必要はありません。</p>
<p>例えば今回の黄色いベスト・デモの特徴として、土曜日にデモを起こす、という特徴がありました。デモ参加者の多くは月曜日から金曜日まで働いています。彼らは休みの時に活動を起こすのです。</p>
<p>ですから週の５日のうちは、旅行者としてデモに直接関わってしまうことはありません。</p>
<p>またフランスではクリスマス前後に社会、政治的不満が強まるという傾向があります。</p>
<img class="size-medium wp-image-870 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/france-confectionery-83373_1280-1-300x225.jpg" alt="" width="300" height="225" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/france-confectionery-83373_1280-1-300x225.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/france-confectionery-83373_1280-1-768x576.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/france-confectionery-83373_1280-1-1024x768.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/france-confectionery-83373_1280-1-728x546.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/france-confectionery-83373_1280-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />
<p>実はパリの道路脇に駐車している自動車が破壊される、というのは今回の黄色いベスト・デモで初めて起きた事件ではありません。もう１０年以上毎年クリスマスから大晦日にかけて、都市部では自動車の破壊事件が起こっています。</p>
<p>なぜクリスマス前後か、と言いますと、フランス人はその時期に普段出会わない人々と会うからです。</p>
<p>クリスマスは楽しい時期でもありますが、それと同時に個々人がかかえ持つ不満やストレスも集合的に共有されるからです。黄色のベストデモの特徴は、これまでも起こってきた個々の出来事が同時多発するとともに、大規模化してしまった点です。</p>
<p>そうは言っても、マクロン大統領が打開策を採用した現在では、黄色いベスト・デモの中の「破壊者」たちも時間が経つに連れて疲弊し、暴力、破壊行為は次第に下火になって行くもの、と思われます。</p>
<p>旅行者として<strong>フランス</strong>を訪れる必要があれば、デモがどのような形態を取っているのか新聞、インターネットなどで把握して、土日については、デモが起こっている場所の近くには近づかないように注意することが大切です。</p>
<p>パリで起こっていると言っても、一駅離れたところ、通りを一つ隔てたところでは何も起こっていない可能性も大だからです。</p>
<p>こうしたパリの交通公団RATPのサイトやアプリを見ると、デモによって封鎖されたメトロ駅や路線運行状況を事前に調べることができます。ただしフランス語です。</p>
<p><a href="https://www.ratp.fr/travaux-manifestations/manifestations">https://www.ratp.fr/travaux-manifestations/manifestations</a></p>
<p>Globe編集長が読み解く今時の世界</p>
<p>フランスで吹き荒れる「黄色いベスト」、彼らはどこからきたのか、調査で見えてきた</p>
<p>山口昌子：「パリは革命前夜？黄色いベストデモの実態」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>なぜフランスのセレブは改名したのか？ーフランス人にとっての「かっこいい名前と苗字」</title>
		<link>https://francechapeau.com/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%e4%ba%ba%e8%8b%97%e5%ad%97%e5%90%8d%e5%89%8d%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%93%e3%81%84%e3%81%84/</link>
		<pubDate>Mon, 11 Feb 2019 09:31:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[francechapeau]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[フランス豆知識]]></category>
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		<category><![CDATA[かっこいい]]></category>
		<category><![CDATA[フランス人]]></category>
		<category><![CDATA[名前]]></category>
		<category><![CDATA[苗字]]></category>

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		<description><![CDATA[日本人から見るとフランス人の名前もフランス語の一部には違いないので、どれもかっこいい響きのように聞こえるもので...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>日本人から見るとフランス人の<strong>名前</strong>もフランス語の一部には違いないので、どれもかっこいい響きのように聞こえるものです。でも実際には、フランス人の中で特に人気があって、自分のイメージ向上に役立つ名前もあります。</p>
<p>ここでは数名のフランス人のセレブがなぜ芸名を名乗るようになったのか、その理由を探ることによって、フランス人にとっての「かっこいい苗字」をご紹介します。</p>
<h2>フランス人の名前の成り立ち</h2>
<p>通常日本人とは逆で、フランス人は、名前、苗字の順番で自己紹介をします。例えば、カトリーヌ・ドヌーブで、ドヌーブ・カトリーヌとは言いません。</p>
<p>実は、フランス人の名前、苗字に対する態度はこの数十年で大きく変わりました。<img class="size-medium wp-image-831 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/passport-315266_1280-298x300.jpg" alt="" width="298" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/passport-315266_1280-298x300.jpg 298w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/passport-315266_1280-150x150.jpg 150w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/passport-315266_1280-768x774.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/passport-315266_1280-1016x1024.jpg 1016w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/passport-315266_1280-728x734.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/passport-315266_1280.jpg 1270w" sizes="(max-width: 298px) 100vw, 298px" /></p>
<p>1940-50年代まで、フランス人は友人の名字を呼び捨てで読んでいました。上の例で言えば、ドヌーブ（だけ）です。</p>
<p>さんに当たる、マドモアゼルやマダムなどもつけず、日本人から見るとなんとなく相手に対する敬意が足りない感じがしますが、そんなことはありませんでした。これが習慣だったのです。</p>
<p>ところがその後、フランス人の友人に対する呼び方は大きく変わりました。そして苗字を呼び捨てにするのではなく、名前で呼び合うという習慣が定着しました。</p>
<p>また今では、相手を苗字で呼ぶ場合、苗字の前にムッシュー、マダム、マドモアゼルなどをつけるようになりました。呼び捨ては日本と同じで失礼な印象を与えるようになったのです。</p>
<p>ちなみに名前ではなく苗字で呼ぶ時、二人の間には少し距離があることを意味します。</p>
<p>また通常一人の<strong>フランス</strong>人が、３〜４の名前（prénom）と１〜２の名字（nom de famille）を持っています。これには、キリスト教の伝統と家族制度が関係しています。</p>
<p>フランス人は一般に、一番重要な名前の他に２〜４の名前を持っています。現大統領は、エマニュエル・ジャン＝ミシェル・フレデリック・マクロンでエマニュエルという主となる名前の他に、二つ名前を持っています。</p>
<p>女優の、シャルロット・ゲンズブールは、メインのシャルロットという名前に加えて、ルーシーという名前も持っており、本名はルーシー・ゲンズブールです。</p>
<p>複数の名前を持つのは、キリスト教の伝統に由来します。中世以来、フランスではメインの名前とともに、代父母の名前を加えることが習慣でした。</p>
<p>代父母とは、子供達の洗礼式に立ち会い、神に対して契約する際の証人となる大人のことです。代父母となるのは、親自身より少し年上の家族、親戚、友人でした。</p>
<p>代父母になるにはそれなりの覚悟が必要でした。なぜなら寿命が短かった中世の時代、代父母を引き受けるということは、もし証人として立ち会った子供の親が早くに亡くなってしまった時には子供の面倒をみる、という暗黙の了解があったからです。</p>
<p>現在では平均寿命が延びたため、親が早くに亡くなってしまった時のために身元引き受け人をあらかじめ決めておく、ということはもはや必要ではありません。それでも中世以来この複数の名前の習慣は続いており、パスポートにも全ての名前が記載されます。</p>
<h2>フランス人の名前の由来</h2>
<p>フランス人の名前の多くはギリシャ語やラテン語に由来し、その多くがキリスト教に関連するものです。聖書やギリシャ神話から名前をつけることが良くあります。</p>
<p>フランスのカレンダーの日付には聖人暦という特定の聖人の名前が書いてあることがあります。誕生日や誕生月の聖人の名前を選ぶ人もいます。</p>
<p>または音の響きが良いから、という理由で名前を選ぶ人もいます。</p>
<h2>フランス人の混合名の色々</h2>
<p>フランス人の名前の中には、二つの名前をハイフン（―）で繋げて一つの名前にする、ということがよくあります。ここではこのような名前を複合名と呼ぶこととします。<img class="size-medium wp-image-840 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/queen-67484_1920-229x300.jpg" alt="" width="229" height="300" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/queen-67484_1920-229x300.jpg 229w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/queen-67484_1920-768x1006.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/queen-67484_1920-782x1024.jpg 782w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/queen-67484_1920-728x953.jpg 728w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/queen-67484_1920.jpg 1466w" sizes="(max-width: 229px) 100vw, 229px" /></p>
<p>例えばマリー・アントワネット（Marie-Antoinette）はその最たる例ですが、これはオーストリアの名前で、フランスでは珍しい名前です。</p>
<p>一般にフランス人の混合名は、マリー、ジャン、ピエールから始まります。マリー・ノエル、マリー・クレール、ジャン・クロード、ジャン・フランソワ、ジャン・ポールなどです。</p>
<p>フランスに特徴的な混合名ですが、その理由はいくつかあります。</p>
<p>家族、親戚の中に同じ名前の人が二人いるとわかりにくいので、区別するために、そのうちの一人には、もう一つの名前を加えて混合名にすることによって、二人を区別した、というのも一つの理由です。</p>
<p>例えば一人をピエールと呼んで、もう一人をシモン＝ピエールと呼ぶ、という具合です。ちなみにどちらの名前も聖書に由来します。</p>
<p>混合名には特殊なイメージを与えるものもあります。</p>
<p>例えば上にあげた、３つの名前の混合名ではなく、別の名前が混合名になるとそれは大変に珍しい名前になります。その代表例がシャルルです。</p>
<p>シャルル＝エドワード、シャルル＝アンリ、シャルル＝ピエールなどの名前には、ブルジョワ的響きがあります。</p>
<h2>ブルジョワとは何か？</h2>
<p>ちなみにブルジョワというのはフランス革命後社会の中心となった、元々は庶民階級出身だった有産階級をさします。フランス革命以後今日までのブルジョワのイメージというのは、お金持ち、ということに加えて、秩序、整頓、物にこだわる、でしょうか。</p>
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<p>彼らは自分たちがブルジョワに属することをアピールするために、とにかく見かけにこだわります。そして綺麗な洋服、靴、インテリアなどにお金をかけます。</p>
<p>それは自分たちが心地よく暮らすために、という意味もあるのでしょうが、歴史的に見ると、貴族に変わって社会の支配的階層となり「自分たちの社会的地位を見せびらかした」ことと関係しています。</p>
<p>19世紀から20世紀にかけて、フランスに主婦が誕生しましたが、主婦はブルジョワ階級の産物でした。この時代の主婦たちは、現在の主婦みたいに、家のことを何もかもする必要はありませんでした。</p>
<p>彼女たちはお手伝いさんたちに助けられながら、自分は洗練された身なり、インテリアを演出することによってその家のショーウインドーとなっていたのです。</p>
<p>そんな姿は印象派の絵に描かれています。100年前のフランスの主婦とは、きついコルセットを締めて、ドレスを着て、パラソルをさして、ブルジョワ的優雅さを社会にアピールしていたのです。</p>
<p>今日のフランスでは主婦は珍しい存在になってしまいました。フランス人女性は、お金が必要ではない階級の既婚女性でも、自己実現のために働くようになったのです。</p>
<p>でも過去のブルジョワ文化の名残は色濃く残っています。例えばパリの16区でそんなブルジョワ階級の人々とすれ違うことができます。彼らは豪華なアパートに住んで、とびっきりおしゃれです。</p>
<p>パリの駅でブルジョワたちが列車に乗ってバカンスに出かけるのを見かけるときがありますが、彼らの身なりは一般のフランス人の身なりとは全く異なるのですぐ見分けがつきます。</p>
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<p>とりわけ違いがわかるのが子供の身なりです。今時のギャップなどに典型的なアメリカンスタイルはご法度です。女の子だったら、ワンピースにカーデガン、帽子、革靴が定番となります。男の子だったらブラウスとズボン、同じく革靴です。</p>
<p>上に挙げた外見に加えて、名前にもブルジョワ的名前が存在するのです。シャルルがつくようなブルジョワ的混合名には、イギリスの国王、王女の名前がフランス語読みとなって含まれています。</p>
<p>そのため、これらの名前は庶民的なフランスの混合名、例えばジャン＝クロード、ジャン＝ミッシェルなどと違った「気取った」印象が伴うのです。</p>
<p>またコケティッシュ、つまり異性の心をくすぐる響きを持つ混合名もあります。</p>
<p>例えばジャックリーヌ＝アンという名前は、可愛い名前を二つつなげて、大変女性らしい印象を演出しています。そしてこの名前もとてもブルジョワ的な響きを醸し出します。</p>
<p>では次にフランス人のセレブが本名から芸名に名字を改名した例を取り上げて、その理由について探って行きましょう。</p>
<h2>フランスのロックンローラー</h2>
<p>日本では矢沢永吉、沢田研二、西城秀樹らの歌手がアメリカのロックンロールの影響を受けて、新たな音楽のジャンルを切り開きました。彼らの名前は芸名かもしれませんが、その芸名はとくにイギリス、アメリカの響きとは関係ないようです。<img class="size-medium wp-image-838 alignright" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/guitar-1015750_1920-300x175.jpg" alt="" width="300" height="175" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/guitar-1015750_1920-300x175.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/guitar-1015750_1920-768x448.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/guitar-1015750_1920-1024x597.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/guitar-1015750_1920-728x425.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>日本でロックンローラー的響きがするのは、むしろグループの名前です。タイガース、グループサウンズなどの名前にはアメリカの影響がうかがわれて、かっこいい印象です。</p>
<p>フランスではあくまでも個人のロックンローラーがアメリカ的イメージを取り入れた苗字を芸名として採用する傾向があります。戦後のフランスのロックンロールを代表する二人の歌手、ジョニー・ホリデーやエディー・ミッチェルがその最たる例です。</p>
<p>ロックシンガーのジョニー・ホリデーはベルギー出身で、本名はジャン＝フィリップ・スメでした。スメという名字は伝統的な響きですが、これでははロックンローラーとしてかっこよくありません。</p>
<p>それで芸名の苗字を英語的響きのあるホリデーとし、フランスの国民的ロック歌手、ジョニー・ホリデーが誕生しました。</p>
<p>同じくロックンロール系でジョニー・ホリデーの親友のエディー・ミッチェルの本名は、クロード・モワンヌと言いました。モワンヌはモワン、つまり「お坊さん」を想像させてしまいます。「お坊さん」がロック、というのはかっこよくないのです。</p>
<p>それでフレンチロックンローラーのイメージに合わせて、自分が尊敬するアメリカ生まれでヨーロッパで活躍した歌手で俳優のエディー・コンスタンティーヌからエディーを拝借しました。</p>
<p>フランス語も英語も元々インド＝ヨーロッパ語系の言語なので、個人の名前として取り入れてもそれほど違和感がないのが、日本語との違いかもしれませんね。</p>
<h2>苗字に難あり？</h2>
<p>本名の響きが心地よくないため、よりかっこいい芸名を名乗ることもあります。</p>
<p><img class="size-medium wp-image-812 alignleft" src="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/woman-1348771_1920-1-300x155.jpg" alt="" width="300" height="155" srcset="https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/woman-1348771_1920-1-300x155.jpg 300w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/woman-1348771_1920-1-768x397.jpg 768w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/woman-1348771_1920-1-1024x529.jpg 1024w, https://francechapeau.com/wp-content/uploads/2019/02/woman-1348771_1920-1-728x376.jpg 728w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" />俳優のヴァンサン・カセルの本名はクロションでした。しかしクロションという苗字は豚（コッション）を思い起こしてしまうので、彼は苗字をもっとかっこいいカセルに変えました。</p>
<p>日本でも有名なフランス人女優、ソフィー・マルソーの本名はソフィー・モープと言います。モープのプは蚤という意味があり、女優として好ましくないと判断したのでしょう。彼女はマルソーというかっこいいパリの有名な大通りの名字を選びました。</p>
<p>同じく俳優のファブリス・ルチニの本名はロベールでした。しかしファブリスの方がブルジョワ的でかっこいい響きがあります。</p>
<p>有名な歌手、エディット・ピアフの本名の名字はピアフではなくガッションでした。ガッションという音には男性的な響きがあるため、ピアフ（可愛い小鳥）という名字に変えました。ピアフとは彼女のイメージにあったかっこいい苗字だったのです。</p>
<p>有名な歌手、イブ・モンタンはもともとイタリア移民で、名前もイタリアの名前で、イヴォ・リヴィと言いました。モンタンという響きには出世するというニュアンスがありますが、それはモンタンの母親がいつも「イヴォ、上に登って行きなさい」と言っていたからだそうです。その結果イブはモンタンという苗字を芸名にしました。</p>
<p>また兄弟、姉妹で俳優、歌手などをしている場合、区別するために別の名字を名乗ることもあります。</p>
<p>カトリーヌ・ドヌーブの本名はドヌーブではなくドルレアックという、ドヌーブと変わらないほど素敵な響きの名字でした。しかし同じく女優として活躍していた妹がすでにこの名字を使っていたので、妹と区別するためにドヌーブという苗字に変えました。</p>
<h2>名前に現れる民族と文化</h2>
<p>最後に移民の出身で、出自を隠すためにフランス的名前を芸名にすることがかっこいい、といるケースもあります。</p>
<p>女優のシモン・シニョレはもともとポーランドの出身で本当の苗字をカミンカーと言いましたが、これはとてもポーランド的な響きだったので、よりかっこいいフランス的響きの芸名の苗字に変えました。</p>
<p>アルジェリア出身の人気歌手パトリック・ブリュエルの本名は、パトリック・モーリス・ベンギギで、北アフリカのベルベル人の出身でした。典型的なフランスのシャンソンを歌うブリュエルは、北アフリカのイメージが強い自分の本名であるベンギギを削除しました。</p>
<p>しかし近年のフランスでは、別の国、文化に由来する自分の名前、名字ではかっこよくないから改名する、またはよりフランス的でかっこいい名前に改名する、ということは次第に少なくなっています。</p>
<p>フランスの人々は自分の民族、文化的出自についてオープンになりつつあります。</p>
<p>映画『アメリ』に八百屋さんの店員として出演した人気コメディアンのジャメルはモロッコの出身です。彼は苗字を変更せず、自分の文化的出自をオープンにしています。そして役柄にもよりますが、自分の出自を隠さないこと自体がかっこよくなりつつあるのです。</p>
<p>このようにフランスのセレブも日本のセレブと同様に、苗字や名前が醸し出すイメージを重視し、それらに自己イメージを投影させようとしていることがわかります。</p>
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